The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 3, 2002 Vol. 346 No. 1

妊娠間隔と子癇前症のリスク
The Interval between Pregnancies and the Risk of Preeclampsia

R. SKJAERVEN, A.J. WILCOX, AND R.T. LIE

背景

子癇前症のリスクは,一般的には初回妊娠に比べて 2 回目の妊娠のほうが低い.しかし,2 回目の妊娠のさい,妊婦のパートナーが異なればそのリスクは低くはない.1 つは,同じパートナーの特定の抗原に母親が続けて接触し順応するため,子癇前症のリスクが減るとされる.しかしリスクの違いは,むしろ出産間隔によるのかもしれない.出産間隔が長いほど,パートナーの変更の機会や子癇前症のリスクが高まると考えられる.

方 法

われわれは,1967~98 年のあいだの出生数を含む住民登録であるノルウェーの医療出生登録のデータを利用して,2 人以上の単生児を出産した女性 551,478 人と 3 人以上の単生児を出産した女性 209,423 人について検討した.

結 果

女性のパートナーが同じ場合,子癇前症の発症は初回妊娠では 3.9%,2 回目の妊娠では 1.7%,3 回目の妊娠では 1.8%であった.2 回目または 3 回目の妊娠におけるリスクは,前回の出産から次の妊娠までの期間に直接関係しており,出産間隔が 10 年以上の場合,リスクは未経産婦とほぼ同じであった.パートナー変更の有無,出産時母体年齢,出産年で調整したところ,出産間隔が 1 年ふえるごとに子癇前症のオッズ比は 1.12 となった(95%信頼区間,1.11~1.13).調整なしに解析した場合,新パートナーとの妊娠では子癇前症のリスクはより高かった.しかし出産間隔を調整すると,子癇前症のリスクは低下した(パートナーを変えた場合の子癇前症のオッズ比は 0.73,95%信頼区間,0.66~0.81).

結 論

子癇前症に対する前回の妊娠の予防効果は一時的である.出産間隔で調整すると,パートナーの変更は子癇前症のリスクの増加と関連していない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 33 - 8. )