The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

February 14, 2002 Vol. 346 No. 7

処方薬の消費者への販売促進
Promotion of Prescription Drugs to Consumers

M.B. ROSENTHAL AND OTHERS

背景

処方薬への出費は,医療費のうちもっとも急速に増加している部分である.処方薬の消費者向け広告が,不適切な処方と,医療費のより一層の増加をもたらすのではないかという社会の懸念がある.米国食品医薬品局(FDA)が 1997 年に発布した,電子メディアを介した消費者向け広告に関するガイドラインが,消費者向け広告の氾濫の原因だと考える人もいる.

方 法

販売促進目的の支出および処方薬の売上高に関するデータを用いて,さまざまなタイプの販売促進について産業全体の傾向を調査した.販売促進努力と販売量との関係の経時的な追跡も行った.最後に,5 つの治療薬分類の,薬剤数群間および薬剤数群内の,消費者向け広告の変化を記録し,これらの広告の経費の変化と,医療関係者に対する販売促進の経費の変化を比較した.

結 果

消費者向け処方薬の広告年間費用は,1996~2000 年のあいだに 3 倍になり,ほぼ 25 億ドルに達した.このように増加しているにもかかわらず,そのような広告は薬剤販売促進費用の 15%を占めるにすぎず,商品の 1 つのサブグループにきわめて集中されていた.1 治療薬分類内では,消費者向け広告経費には顕著な変化が認められ,特定の商品に対する広告量は経時的に変動した.消費者向け広告の最初の急増は,1997 年の消費者向けの電子広告に関する規準を示した FDA ガイドラインに先行していた.したがって 1997 年のガイドラインは,全体的増加のもっとも重要な原因ではなかったのかもしれない.

結 論

消費者向け広告は他の販売促進法に比べて不均衡に増加しているが,販売促進努力全体に占める割合は依然として小さい.それでもやはり,医師は,患者が直接の広告から得る健康関連の情報を評価するための手助けをしなければならない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 498 - 505. )