The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

February 25, 2016 Vol. 374 No. 8

卵巣癌に対するパクリタキセル+カルボプラチン併用療法におけるパクリタキセルの週 1 回投与と 3 週ごと投与との比較
Weekly vs. Every-3-Week Paclitaxel and Carboplatin for Ovarian Cancer

J.K. Chan and Others

背景

パクリタキセルの週 1 回(薬物の送達頻度が増加する)の頻回投与+カルボプラチンの 3 週ごと投与や,パクリタキセル+カルボプラチンの 3 週ごと投与にベバシズマブを追加するレジメンが,卵巣癌に有効であることが示されている.ベバシズマブ投与を受けている患者と受けていない患者を対象に,週 1 回のパクリタキセル頻回投与とカルボプラチンの併用療法によって,3 週ごとのパクリタキセルとカルボプラチンの併用療法と比較して無増悪生存期間が延長するかどうかを検討することを目的に試験を行った.

方 法

患者がベバシズマブ投与を選択したかどうかで前向きに層別化し,その後パクリタキセル 175 mg/m2 体表面積を 3 週ごと+カルボプラチン(曲線下面積 [AUC] 6 に相当する用量)の静脈内投与を 6 サイクル行う群と,パクリタキセル 80 mg/m2 を週 1 回+カルボプラチン(AUC 6)の静脈内投与を 6 サイクル行う群に無作為に割り付けた.主要評価項目は無増悪生存期間とした.

結 果

692 例を登録し,84%がベバシズマブ投与を選択した.intention-to-treat 解析では,パクリタキセルの週 1 回投与は,3 週ごと投与と比較して,無増悪生存期間の延長に関連しなかった(14.7 ヵ月 対 14.0 ヵ月,病勢進行または死亡のハザード比 0.89,95%信頼区間 [CI] 0.74~1.06,P=0.18).ベバシズマブ投与を受けなかった患者では,パクリタキセルの週 1 回投与は無増悪生存期間の延長に関連し,3 週ごと投与よりも 3.9 ヵ月延長した(14.2 ヵ月 対 10.3 ヵ月,ハザード比 0.62,95% CI 0.40~0.95,P=0.03).しかし,ベバシズマブ投与を受けた患者のうち,パクリタキセルの週 1 回投与を受けた患者は,3 週ごと投与を受けた患者と比較して,無増悪生存期間の有意な延長はみられなかった(14.9 ヵ月 対 14.7 ヵ月,ハザード比 0.99,95% CI 0.83~1.20,P=0.60).治療効果の均質性を評価する相互作用の検定では,ベバシズマブ投与ありの治療となしの治療とで有意差が認められた(P=0.047).パクリタキセルの週 1 回投与を受けた患者では,3 週ごと投与を受けた患者と比較して,グレード 3 または 4 の貧血の発生率(36% 対 16%)と,グレード 2~4 の感覚性ニューロパチーの発生率(26% 対 18%)が高かったが,グレード 3 または 4 の好中球減少症の発生率(72% 対 83%)は低かった.

結 論

全体として,卵巣癌患者に対するパクリタキセルの週 1 回投与は,3 週ごと投与と比較して無増悪生存期間の延長はみられなかった.(米国国立がん研究所,Genentech 社から研究助成を受けた.GOG-0262 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01167712)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2016; 374 : 738 - 48. )