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September 27, 2018 Vol. 379 No. 13

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心臓手術における制限的赤血球輸血または非制限的赤血球輸血の 6 ヵ月後の転帰
Six-Month Outcomes after Restrictive or Liberal Transfusion for Cardiac Surgery

C.D. Mazer and Others

背景

心臓手術を受ける,死亡リスクが中~高の患者への制限的赤血球輸血戦略は,退院または術後 28 日のいずれか早い時点までの全死因死亡,心筋梗塞,脳卒中,透析を必要とする新規腎不全の複合転帰に関して,非制限的戦略に対して非劣性であることを以前に報告した.今回,術後 6 ヵ月の時点での臨床転帰を報告する.

方 法

心臓手術を受ける成人患者 5,243 例を,制限的赤血球輸血戦略群(術中または術後のヘモグロビン濃度 7.5 g/dL 未満で輸血)と,非制限的赤血球輸血戦略群(集中治療室 [ICU] 患者の場合,術中または術後のヘモグロビン濃度 9.5 g/dL 未満,ICU 以外の病棟の患者の場合 8.5 g/dL 未満で輸血)に無作為に割り付けた.主要複合転帰は,初回手術後 6 ヵ月以内に発生した全死因死亡,心筋梗塞,脳卒中,透析を必要とする新規腎不全とした.拡大副次的複合転帰は,指標手術後 6 ヵ月以内に発生した主要転帰のすべての項目のほか,救急部受診,再入院,冠血行再建などとした.副次的転帰には,2 つの複合転帰の各項目を含めた.

結 果

術後 6 ヵ月の時点で,主要複合転帰は,閾値制限群の 2,317 例中 402 例(17.4%),閾値非制限群の 2,347 例中 402 例(17.1%)で発生した(四捨五入前の絶対リスク差 0.22 パーセントポイント,95%信頼区間 [CI] -1.95~2.39,オッズ比 1.02,95% CI 0.87~1.18,非劣性の P=0.006).死亡率は,閾値制限群で 6.2%,閾値非制限群で 6.4%であった(オッズ比 0.95,95% CI 0.75~1.21).副次的転帰に群間で有意差は認められなかった.

結 論

心臓手術を受ける,死亡リスクが中~高の患者において,制限的赤血球輸血戦略は,術後 6 ヵ月の時点での全死因死亡,心筋梗塞,脳卒中,透析を必要とする新規腎不全から成る複合転帰に関して,非制限的戦略に対して非劣性であった.(カナダ国立保健研究機構ほかから研究助成を受けた.TRICS III 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02042898)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 1224 - 33. )