The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 26, 2019 Vol. 381 No. 26

心筋梗塞後の低用量コルヒチンの有効性と安全性
Efficacy and Safety of Low-Dose Colchicine after Myocardial Infarction

J.-C. Tardif and Others

背景

実験および臨床でのエビデンスは,アテローム性動脈硬化とその合併症に炎症が果たす役割を支持している.コルヒチンは経口投与される強力な抗炎症薬で,痛風と心膜炎の治療に適応がある.

方 法

心筋梗塞発症後 30 日以内に登録された患者を対象に無作為化二重盲検試験を行った.患者を,低用量コルヒチン(0.5 mg 1 日 1 回)を投与する群とプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.主要有効性エンドポイントは,心血管系の原因による死亡,蘇生された心停止,心筋梗塞,脳卒中,冠血行再建にいたった狭心症による緊急入院の複合とした.主要エンドポイントの各項目と安全性についても評価した.

結 果

4,745 例が登録され,2,366 例がコルヒチン群,2,379 例がプラセボ群に割り付けられた.患者を中央値 22.6 ヵ月間追跡した.主要エンドポイントは,コルヒチン群では 5.5%に発生したのに対し,プラセボ群では 7.1%に発生した(ハザード比 0.77,95%信頼区間 [CI] 0.61~0.96,P=0.02).ハザード比は,心血管系の原因による死亡が 0.84(95% CI 0.46~1.52),蘇生された心停止が 0.83(95% CI 0.25~2.73),心筋梗塞が 0.91(95% CI 0.68~1.21),脳卒中が 0.26(95% CI 0.10~0.70),冠血行再建にいたった狭心症による緊急入院が 0.50(95% CI 0.31~0.81)であった.下痢はコルヒチン群の 9.7%とプラセボ群の 8.9%で報告された(P=0.35).重篤な有害事象として,肺炎がコルヒチン群の 0.9%とプラセボ群の 0.4%で報告された(P=0.03).

結 論

最近心筋梗塞を発症した患者では,1 日 0.5 mg のコルヒチンにより,虚血性心血管イベントのリスクがプラセボと比較して有意に低下した.(ケベック州政府ほかから研究助成を受けた.COLCOT 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02551094)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 2497 - 505. )