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October 30, 2025 Vol. 393 No. 17
EGFR 変異陽性進行非小細胞肺癌にアミバンタマブとラゼルチニブを併用した場合の全生存
Overall Survival with Amivantamab–Lazertinib in EGFR-Mutated Advanced NSCLC
J.C.-H. Yang and Others
この第 3 相試験は,治療歴のない上皮増殖因子受容体(EGFR)変異陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対するアミバンタマブとラゼルチニブの併用は,オシメルチニブと比較して,無増悪生存を有意に改善させることをこれまでに示している.試験実施計画書に規定された全生存の最終解析結果はまだ報告されていない.
治療歴のない EGFR 変異陽性(エクソン 19 欠失または L858R 置換)の局所進行または転移性 NSCLC 患者を,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群,オシメルチニブ群,ラゼルチニブ群に 2:2:1 の割合で無作為に割り付けた.アミバンタマブ+ラゼルチニブ群の,オシメルチニブ群と比較した全生存(無作為化から全死因死亡までの期間の解析により評価)が重要な副次的評価項目であった.安全性などの評価項目が追加された.
429 例がアミバンタマブ+ラゼルチニブ群,429 例がオシメルチニブ群に割り付けられた.追跡期間中央値 37.8 ヵ月の時点で,全生存期間は,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群のほうがオシメルチニブ群よりも有意に長く(死亡のハザード比 0.75,95%信頼区間 0.61~0.92,P=0.005),3 年全生存率はそれぞれ 60%と 51%であった.臨床カットオフ日の時点で,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群の 38%とオシメルチニブ群の 28%が,割り付けられた治療を継続していた.グレード 3 以上の有害事象の頻度は,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群(80%)のほうがオシメルチニブ群(52%)よりも高く,とくに皮膚関連事象,静脈血栓塞栓症,注入に伴う事象の頻度が高かった.これらの知見は,各治療で確立されている安全性プロファイルと一致した.追加の追跡調査で,新たな安全性シグナルは認められなかった.
治療歴のない EGFR 変異陽性進行 NSCLC 患者において,アミバンタマブ+ラゼルチニブは,オシメルチニブと比較して全生存期間を有意に延長させたが,グレード 3 以上の有害事象のリスク上昇と関連した.(ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社から研究助成を受けた.MARIPOSA 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04487080)







