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August 14, 2025 Vol. 393 No. 7

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過体重/肥満と 2 型糖尿病を有する成人に対するカグリリンチド・セマグルチド配合剤
Cagrilintide–Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity and Type 2 Diabetes

M.J. Davies and Others

背景

カグリリンチド(cagrilintide)とセマグルチドは,それぞれ単剤療法で体重減少をもたらすことが示されている.2 型糖尿病の成人(持続血糖モニタリングを行っているサブグループを含む)に対する,体重管理のためのカグリリンチドとセマグルチドの同時投与(カグリセマ [CagriSema] と呼ばれる)に関するデータが必要である.

方 法

12 ヵ国で行われた第 3a 相二重盲検無作為化プラセボ対照試験で,体格指数(BMI)27 以上,糖化ヘモグロビン値 7~10%で,2 型糖尿病を有する成人を,生活習慣介入に加えて,カグリリンチド(2.4 mg)・セマグルチド(2.4 mg)配合剤を週 1 回,68 週間投与する群と,プラセボを投与する群に 3:1 の割合で割り付けた.主要評価項目は,体重の変化率と,体重が 5%以上減少した患者の割合の 2 つとした.その他の評価項目は,血糖指標の変化と安全性評価とした.効果の推定値は,治療方針に基づく推定対象(estimand)(intention-to-treat の原則と一致)を用いて算出した.

結 果

1,206 例が無作為化され,カグリリンチド・セマグルチド群(904 例)とプラセボ群(302 例)に割り付けられた.体重のベースラインから 68 週までの平均変化率の推定値は,カグリリンチド・セマグルチド群 -13.7%,プラセボ群 -3.4%であった(差の推定値 -10.4 パーセントポイント,95%信頼区間 -11.2~-9.5,P<0.001).体重の 5%以上の減少が得られた患者は,カグリリンチド・セマグルチド群のほうがプラセボ群よりも多く(P<0.001),10%以上の減少,15%以上の減少,20%以上の減少(P<0.001)についても同様であった.糖化ヘモグロビン値が 6.5%以下であった患者の割合は,カグリリンチド・セマグルチド群 73.5%,プラセボ群 15.9%であった.消化器系有害事象は,カグリリンチド・セマグルチド群の 72.5%とプラセボ群の 34.4%で報告され,大部分は一過性で,軽度~中等度であった.

結 論

肥満と 2 型糖尿病を有する成人において,カグリリンチド(2.4 mg)・セマグルチド(2.4 mg)配合剤の週 1 回投与により,プラセボと比較して体重が有意に減少した.(ノボ ノルディスク社から研究助成を受けた.REDEFINE 2 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT05394519)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2025; 393 : 648 - 59. )