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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 14, 2010
Vol. 363 No. 16
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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抗レトロウイルス療法と母体へのネビラピン投与
Antiretroviral Therapy and Maternal Nevirapine ExposureHIV の母子感染を予防するためのネビラピン単回投与に伴う問題は,ネビラピン耐性 HIV の出現である.この研究では,ネビラピン単回投与歴がある女性に,テノホビル+エムトリシタビンに加えて,ネビラピン,またはリトナビルでブーストしたロピナビルが投与された.
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抗レトロウイルス療法と乳児のネビラピン曝露
Antiretroviral Therapy and Infant Nevirapine Exposureこの無作為化試験では,周産期にネビラピン単回曝露を受けたにもかかわらず HIV に感染し,生後 6~36 ヵ月に抗レトロウイルス療法を必要とした小児において,リトナビルでブーストしたロピナビルを用いるレジメンが,ネビラピンを用いるレジメンよりも優れていた.
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タネズマブ,疼痛,変形性関節症
Tanezumab, Pain, and Osteoarthritis複数のモデリング研究から,神経成長因子の発現の増加が,疼痛の増悪と関連していることが示されている.この研究では,変形性関節症患者の膝痛の治療における,神経成長因子を標的とするモノクローナル抗体タネズマブの安全性と有効性が検討された.
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卵巣癌における ARID1A の変異
ARID1A Mutations in Ovarian Carcinomas卵巣明細胞腫瘍,卵巣類内膜腫瘍に関するこの研究では,SWI–SNF クロマチンリモデリング複合体の構成因子をコードする ARID1A の変異がサンプルの約半数で認められた.クロマチンリモデリングの異常に関連する遺伝子発現の変化が,癌と関係している可能性がある.
GENOMIC MEDICINE
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祖先,ゲノミクス,疾患
Ancestry, Genomics, and Diseaseゲノム解析から,ヒトは共通の起源をもち,大部分の遺伝子変異を共有している一方で,グループ間で若干の差もあることが示されている.それらの差を臨床に利用できる可能性がある.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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ネコ咬傷後に発熱した女性
A Woman with Fever after a Cat Bite29 歳の女性が,ネコ咬傷を受けた手の部位に腫脹,紅斑,疼痛がみられたため入院した.アモキシシリン/クラブラン酸により治療したが,症状は悪化し,発熱,悪寒,頭痛,関節痛が発現した.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ハンチントン病
Huntington's Chorea33 歳の女性が,典型的な舞踏運動のため受診した.不随意運動は 6 年前からみられ,最初は四肢のみであったが,後に体幹や頸部などに広がった.
VIDEO ROUNDTABLE
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説明責任を果たせる医療機関を創設する
Creating Accountable Care Organizationsこのビデオでは,Thomas H. Lee が議長を務める討議で,Lawrence Casalino,Elliott Fisher,Gail Wilensky が,説明責任を果たせる医療機関(ACO)への移行に関する重要問題について述べている.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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妊娠時の悪心・嘔吐
Nausea and Vomiting in Pregnancy25 歳の女性が,初回妊娠における最終月経の 8 週後から悪心・嘔吐が持続したため受診した.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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男児に対する尿道カテーテル法
Catheterization of the Urethra in Male Childrenこのビデオでは,男子乳児に対する診断的尿道カテーテル法を実演する.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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苦い薬
Bitter Pills60 歳の男性が,倦怠感,排尿回数の増加,口渇感の増加のため受診した.排尿障害,尿意切迫感,残尿感,排尿開始時のいきみ,発熱,悪寒,関節痛,発疹はないという.あなたならどのような診断と治療処置を選択しますか?