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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 7, 2011
Vol. 365 No. 1

ORIGINAL ARTICLE

  • HIV 感染成人の結核予防のための新規レジメン
    New Regimens to Prevent TB in Adults with HIV

    南アフリカで行われたこの研究では,結核を有する HIV 感染成人 1,148 例を,リファペンチン+イソニアジドを週 1 回 12 週間投与する群,リファンピン+イソニアジドを週 2 回 12 週間投与する群,イソニアジドを 1 日 1 回最長 6 年間投与する群,イソニアジドを 1 日 1 回 6 ヵ月間投与する群に割り付けた.優位性が認められた治療法はなかった.

  • HIV 曝露児の結核に対するイソニアジド
    Isoniazid against TB in HIV-Exposed Children

    南アフリカで行われた別の研究では,HIV との重複感染の有無にかかわらず BCG 接種を受けた 1,300 例を超える乳児に対し,生後 14 週頃から 96 週間にわたりイソニアジドまたはプラセボの投与が行われた.結核の負担は依然として大きく,イソニアジドによる一次予防は有効ではなかった.

  • 急性心不全に対するネシリチド
    Nesiritide in Acute Heart Failure

    ネシリチドは,急性心不全の治療薬として小規模臨床試験に基づき FDA に承認された.この大規模臨床試験ではネシリチドによって急性心不全患者の転帰は改善されず,急性心不全に対する使用はもはや推奨されない.

  • 鎌状赤血球症における肺高血圧症
    Pulmonary Hypertension in Sickle Cell Disease

    鎌状赤血球症患者に対し,肺高血圧症のスクリーニングを目的として心エコー検査と三尖弁逆流ジェット速度(TRJV)の測定を行った.TRJV が 2.5 m/sec 以上の場合に右心カテーテル検査を行った.心エコー検査基準に基づく有病率は 27%であったが,カテーテル検査に基づく有病率はわずか 6%であった.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 眠れる巨人
    A Sleeping Giant

    71 歳の女性が腹痛と寝汗で受診した.4 週間前に頭痛,鼻づまり,寝汗が出現して,副鼻腔炎と推定されアモキシシリンが処方された.症状は改善したが,1 週後,新たに腹痛が発現した.

HEALTH LAW, ETHICS, AND HUMAN RIGHTS

  • 同じ薬が違うものにみえる理由
    Why Do the Same Drugs Look Different?

    商標法の一部である「トレードドレス」は,錠剤の大きさ,形状,色に関する製薬会社の独占権の主張に法的根拠を与える.著者らはトレードドレス保護による悪影響の可能性を論じ,この問題に対する戦略を提案している.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 二次性赤血球増加症を伴う非閉塞性水腎症
    Nonobstructive Hydronephrosis with Secondary Polycythemia

    二次性赤血球増加症を伴う非閉塞性水腎症

    34 歳の非喫煙男性が,瀉血を毎月必要とする赤血球増加症の既往の評価のために紹介されてきた.病歴で特記すべき点は先天性腎性尿崩症で,尿量は約 12~15 L/日であった.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 成人に対する小手術における意識下鎮静法
    Conscious Sedation for Minor Procedures in Adults

    意識下鎮静法は,患者に不快感や疼痛をもたらすあらゆる手術に対し考慮できる.このビデオでは,成人に対する小手術時に使用する静脈内意識下鎮静法の装置と手技を示す.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • グルココルチコイド誘発性骨疾患
    Glucocorticoid-Induced Bone Disease

    グルココルチコイド誘発性骨疾患

    この論文は,グルココルチコイドの使用に関連して,低骨密度でなくとも生じうる骨粗鬆症と骨壊死のリスクを概説する.本稿では,骨折リスクを低下させる戦略と,それを裏づけるデータについて論じている.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 重度の志賀毒素関連溶血性尿毒症症候群に対するエクリズマブ
    A Sleeping Giant

    この双方向の特集記事では,腹痛,大量の寝汗,頭部全体に広がる非拍動性の痛み,歯に放散する左上顎痛を呈する 71 歳女性の症例を紹介する.