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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 22, 2012
Vol. 367 No. 21
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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低用量アスピリンと再発性血栓塞栓症
Low-Dose Aspirin and Recurrent ThromboembolismASPIRE 試験の結果によって,特発性静脈血栓塞栓症の初回エピソードを認めた患者における再発の予防に,低用量アスピリンの連日使用を支持するエビデンスが追加された.
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腹部大動脈瘤の治療
Repair of Abdominal Aortic Aneurysmこの臨床試験では,未破裂腹部大動脈瘤に対する血管内治療と開腹手術が比較された.血管内治療による早期の生存率改善が維持されたのは 3 年の時点までで,その後は維持されなかった.血管内治療では,動脈瘤破裂が引き続き懸念される.
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マンモグラフィ検診と乳癌発生率
Screening Mammography and Breast-Cancer Incidenceマンモグラフィによってかなり多くの早期乳癌症例が発見されるが,後期で診断される率はそれほど低下していない.どのような腫瘍が致死的な経過をたどるのかについては明らかではないものの,この研究では,新規乳癌の最大 31%が過剰診断であることを示している.
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注意欠如・多動性障害における薬物療法と犯罪
Use of ADHD Medication and Criminality注意欠如・多動性障害(ADHD)に対する薬物療法によって,犯罪リスクが低減するかどうかは明らかになっていない.この観察研究では,患者が ADHD 治療薬の投与を受けている期間は,犯罪で有罪判決を受ける確率が低かった.
MECHANISMS OF DISEASE
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免疫グロブリン静注 ― どのように作用するか?
Intravenous Immune Globulin ― How Does It Work?免疫グロブリン静注が,その抗炎症性・自己免疫抑制性の臨床効果を発揮する機序についてはさまざまな提案がなされており,著者はそれらを概説している.多様な病態生理学的経路を有する疾患において,その活性は一つの機序で説明することはできない.
SPECIAL REPORT
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レジデントの勤務時間 ― 経験に基づく話に向かって
Residents' Duty Hours ― Toward an Empirical Narrativeレジデントの勤務時間に新たな制限が設けられたが,勤務時間が教育と患者のケアに及ぼす影響をめぐる論争は解決していない.このような危機的状況を考えると,勤務時間に対するアプローチの利益とリスクは,新しい医薬品や機器の評価と同様に厳格に評価しなければならない.
PERSPECTIVE
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ニューイングランド・コンパウンディングセンター真菌混入事件後の調剤薬局の規制
Regulating Compounding Pharmacies after NECCFDA の規則は,危機に際して作られることが多い.真菌性髄膜炎が集団発生し,ニューイングランド・コンパウンディングセンターのメチルプレドニゾロン酢酸エステルが原因として突き止められたあと,調剤薬局が論議の的になっている.議会ではすでに新しい規制が検討されている.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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特発性中脳水道狭窄症
Idiopathic Aqueductal Stenosis内視鏡下脳室フィステル形成術を,第三脳室底を脳幹槽のくも膜下腔へ開窓して実施した.
CASE RECORDS VIDEO
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自動車事故による外傷と熱傷からの回復
Recovery from Trauma and Burns after a Car Accident16 歳の女児が,両下腿切断を要する外傷と広範囲熱傷を負った.このビデオでは,女児が新しい義足ではじめて走る様子が示されている.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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カプノグラフィーによる人工換気のモニタリング
Monitoring Ventilation with Capnographyカプノグラフィーは,呼気と吸気の二酸化炭素濃度を経時的にグラフとして表示するもので,人工換気のモニタリングに用いられる.このビデオでは,カプノグラフィーの原理を概説し,これにより得られる情報を解釈する方法を説明している.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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胸膜炎性胸痛の複合的原因
A Complex Cause of Pleuritic Chest Painこの双方向の特集記事では,右胸部に疼痛を呈する 33 歳の男性の症例を紹介する.両脛・両足首の腫脹も認められた.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
CLINICAL DECISIONS
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乳癌のマンモグラフィ検診
Mammography Screening for Breast Cancer乳癌検診の最良の戦略は,どのようなものだろう.始めるのは 40 歳,それとも 50 歳? あるいは受けなくてもよいのだろうか? 今回の Clinical Decisions では,マンモグラフィのリスクと利益に関する新しいデータに基づいた選択肢を提示している.NEJM.org で投票し,コメントを述べてください.