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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

September 10, 2015
Vol. 373 No. 11

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 急性冠症候群に対するビバリルジンとヘパリンとの比較
    Bivalirudin or Heparin in Acute Coronary Syndromes

    急性冠症候群患者 7,213 例において,ビバリルジンを投与した群で,ヘパリンを投与した群と比較して,主要有害心血管イベントの発生率が有意に低いということはなかった.PCI 後もビバリルジンを投与した場合,ステント血栓症のリスクに低下は認められなかった.

  • リソソーム酸リパーゼ欠損症に対するセベリパーゼα
    Sebelipase Alfa in Lysosomal Acid Lipase Deficiency

    肝硬変と重度の脂質異常症を引き起こすリソソーム酸リパーゼ欠損症の小児および成人患者を対象とした酵素補充療法の第 3 相試験で,酵素補充療法により,疾患に関連する複数の肝異常と脂質異常が軽減されることが示された.

  • 急性心筋梗塞に対するシクロスポリン
    Cyclosporine in Acute Myocardial Infarction

    PCI を受ける急性 ST 上昇型心筋梗塞患者を,シクロスポリンを投与する群とプラセボを投与する群に割り付けた.死亡率,心不全による再入院率,初回入院中の心不全の増悪率,1 年の時点の有害な左室リモデリングの発生率に群間で有意差は認められなかった.

  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症の妊娠女性に対するエクリズマブ
    Eculizumab in Pregnant Women with PNH

    発作性夜間ヘモグロビン尿症は生命を脅かす溶血性貧血であり,妊娠はリスクが上昇するため,推奨されてこなかった.しかし,この試験では,エクリズマブによって母親は保護され,乳児に対する明らかな有害作用は認められなかった.

  • 短報:骨髄腫における抗 CD19 キメラ抗原受容体 T 細胞
    Brief Report: Chimeric Antigen Receptor T Cells against CD19 in Myeloma

    多種類の前治療歴を有する CD19 陰性骨髄腫患者に,CD19 特異的キメラ抗原受容体 T 細胞を投与したところ,抗腫瘍効果が認められた.抗腫瘍効果の機序は不明である.

REVIEW ARTICLE

  • てんかんにおけるカンナビノイド
    Cannabinoids in Epilepsy

    カンナビノイドは,その薬理学的,生化学的特性から抗てんかん薬の候補となっている.現段階では,臨床的有用性を裏付ける根拠として,使用体験談が対照臨床試験を上回っている.

PERSPECTIVE

  • 医療の無法地帯
    Medicine’s Wild West

    幹細胞治療を行っている多数のクリニックが,社会の混乱に乗じて,米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けていない治療,臨床試験で裏付けられていない治療,保険会社の給付対象となっていない治療を販売している.曖昧な FDA ガイドラインのもと,こうしたクリニックは事実上,制限を受けることなく営業を続けている.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • くも膜囊胞
    Arachnoid Cyst

    くも膜囊胞

    22 歳の男性が,自動車衝突事故でバスのフロントガラスに頭部を打ちつけ,受診した.CT 検査にて右側脳室後角・下角の著明な拡大が偶然見つかり,MRI にて大きな囊胞性病変が確認された.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 網膜の検査
    Examination of the Retina

    網膜の検査

    眼底検査は,特定の全身性疾患や,最初に眼球が侵される疾患の検出に重要である.この動画では,網膜の検査に広く用いられている直接検眼鏡検査法を紹介する.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 無認可の幹細胞治療を行う米国のクリニック
    Unlicensed U.S. Stem-Cell Clinics

    Hermes Taylor-Weiner が,有効性が証明されていない幹細胞治療を行うクリニックの規制について論じている.