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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

March 10, 2016
Vol. 374 No. 10

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • マラリアに感染した妊娠女性に対するアーテミシニンベースの治療
    Artemisinin-Based Treatments in Pregnant Women with Malaria

    マラリアに感染した妊娠女性に対するアーテミシニンベースの治療については,限られたデータしかない.この試験では,サハラ以南のアフリカの 4 ヵ国において,妊娠第 2 期または第 3 期の女性の熱帯熱マラリアに対する 4 種類のレジメンの安全性と有効性を評価している.

  • 妊娠中のマラリア予防のためのジヒドロアーテミシニン/ピペラキン
    Dihydroartemisinin–Piperaquine for Prevention of Malaria in Pregnancy

    妊娠中のマラリア感染は合併症を引き起こすが,その予防は薬剤耐性マラリア原虫の出現によりさらに困難になっている.標準治療に対する耐性が拡大しているウガンダで行われたこの試験では,マラリア予防のための 3 種類のレジメンを比較している.

  • HLA 不適合ドナーからの生体腎移植
    Kidney Transplants from Incompatible Live Donors

    この多施設共同研究では,HLA 不適合ドナーからの生体腎移植を受けた患者において,免疫学的な問題があるにもかかわらず,待機を継続した対照患者,死体腎移植を受けた対照患者と比較して生存延長が認められた.

  • 短報:ジカウイルスと小頭症との関連
    Brief Report: Zika Virus Associated with Microcephaly

    ジカウイルスはアメリカ大陸全土に急速に拡大している新興感染症である.重要な懸念事項として,先天異常,とくに小頭症との関連があげられている.この報告では,小頭症の胎児の脳にジカウイルスが認められたことが明らかにされている.

REVIEW ARTICLE

  • 腸間膜虚血
    Mesenteric Ischemia

    腸間膜虚血はまれであるが,生命を脅かす可能性があるため,認識しておくことは非常に重要である.この総説では,腸管虚血症候群の病態生理,診断,治療について解説している.

MEDICINE AND SOCIETY

  • N=1 の政策決定
    N-of-1 Policymaking

    子宮筋腫の細切除去術後に末期平滑筋肉腫と診断された女性の逸話など,症例数 1 の逸話によってリスク認識が歪曲される可能性があり,それによって転帰の確率が想像のしやすさに基づいて推定されたり,さらには社会的利益を顧みない政策が立てられたりする.

PERSPECTIVE

  • (治癒への?)旅に出る
    On the Road (to a Cure?)

    希望をもてない多くの患者が,規制のあまり厳しくない国で受けることができる,有効性の証明されていない危険な幹細胞治療を求めて米国を離れている.われわれはどうしたら,遺伝子編集によって医療ツーリズムという新たな波が起こるのを防ぐことができるであろうか?

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 癜風
    Tinea Versicolor

    癜風

    24 歳の女性が,12 年前から続く色素脱失性の皮疹で受診した.顕著な落屑が,とくにシャワー後にみられるという.皮疹はこの 2~3 年で体幹に広がり,両上肢にも及んでいた.

NEJM QUICK TAKE

  • PREGACT 試験
    The PREGACT Study

    PREGACT 試験

    妊娠中のマラリア感染は,胎児喪失,母体死亡のリスクを増大させる可能性がある.妊娠女性に対するアーテミシニンベースの治療に関するデータは限られている.そのような治療は妊娠女性にとって有効かつ安全なのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 遺伝子編集に対する希望 対 誇大宣伝
    Hope vs. Hype for Gene Editing

    R. Alta Charo が,遺伝子編集の近年の進歩と,医療ツーリズムに対する懸念について論じている.