- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 27, 2016
Vol. 375 No. 17
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
中等度の酸素飽和度低下を認める COPD に対する長期酸素療法
Long-Term Oxygen for COPD with Moderate Desaturation中等度の酸素飽和度低下が安静時(SpO2 89~93%)または運動時に認められる安定期慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に長期酸素療法を行っても,行わなかった場合と比較して生存期間は延長しなかった.
-
親子の家族性高コレステロール血症スクリーニング
Child–Parent Familial Hypercholesterolemia Screeningプライマリケア診療で親子に行う家族性高コレステロール血症スクリーニングを評価した.スクリーニングを行った子 1,000 人につき,8 人が家族性高コレステロール血症スクリーニング陽性者として同定された.
-
敗血症に対するレボシメンダン
Levosimendan in Sepsis敗血症患者 500 例超を対象に,通常治療に加えて,レボシメンダンまたはプラセボを投与する無作為化試験を行った.レボシメンダンにより,臓器不全の重症度が低下することも,死亡率が低下することもなかった.
SPECIAL ARTICLE
-
日本における市民による電気ショック
Public-Access Defibrillation in Japan日本では,2005~13 年に院外心停止患者に対する市民による電気ショックの実施が大幅に増加した.市民による電気ショックが行われた群では,行われなかった群と比較して,神経学的に良好な転帰をもつ 1 ヵ月生存者の割合が有意に高かった.
REVIEW ARTICLE
-
肝性脳症
Hepatic Encephalopathy肝不全に伴う脳機能障害では多様な症状がみられることがある.主な発症機序は,細胞機能の代謝異常と脳浮腫である.迅速な発見と治療により,異常の一部を,少なくとも部分的に改善することができる可能性がある.
MEDICINE AND SOCIETY
-
無力感を捨てる
Unlearning Our Helplessness重篤な精神疾患と身体疾患が併存している患者は,治療の必要性を認識できないことが多く,認識している場合でも,治療を完了する可能性が低いことがある.そのような患者の治療を成功させるには,献身,柔軟性,協力,粘り強さ,愛情が必要である.
PERSPECTIVE
-
自宅で過ごした日数
Days Spent at Home「価値の高い,患者中心の医療」を美辞麗句にしないためには,医療機関は,人生の最後の 6 ヵ月間のうち自宅で過ごした日数など,患者にとって重要な転帰を評価する必要がある.この患者中心の転帰には大きなばらつきがある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
熱帯性痙性対麻痺症に関連するクローヌス
Clonus Associated with Tropical Spastic Paraparesis熱帯性痙性対麻痺症の 53 歳の女性が,数ヵ月前から悪化している両下肢・両足の筋力低下を訴えている.検査で認められた両下肢・両足の重度の痙縮と筋力低下,両側性バビンスキー徴候,両膝クローヌスを,動画でご覧いただけます.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
-
腹痛の症例を精査する
Dissecting a Case of Abdominal Painこの双方向の特集記事では,突然の腹痛で救急受診した 43 歳の男性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
NEJM QUICK TAKE
-
長期酸素療法試験(LOTT)
The Long-Term Oxygen Treatment Trial慢性閉塞性肺疾患(COPD)で重度の安静時低酸素血症をきたしている患者では,院外での長期酸素療法により死亡率が低下することがわかっている.長期酸素療法は,低酸素血症がそれほど重度でない COPD 患者にも有用であろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
重要な転帰
The Outcomes That MatterThomas Lee が,患者にとってもっとも重要な医療の質の評価指標について論じている.