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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 30, 2022
Vol. 386 No. 26

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 敗血症性ショックに対する静脈内輸液の制限
    Restricted Intravenous Fluid in Septic Shock

    この試験では,重篤な敗血症性ショックをきたした患者に制限的静脈内輸液療法を行っても,90 日時点での死亡が減少することはなかった.

  • 小児びまん性橋膠腫に対する腫瘍溶解性ウイルス
    Oncolytic Virus for Pediatric Pontine Glioma

    びまん性橋膠腫の患児 12 例に,腫瘍溶解性ウイルスの直接注入による治療が行われ,その後放射線療法が施行された.9 例で腫瘍サイズが縮小し,中央値 18 ヵ月の追跡調査中,8 例で不変(SD)が得られた.

  • マントル細胞リンパ腫に対するイブルチニブとベンダムスチン+リツキシマブの併用
    Ibrutinib with Bendamustine and Rituximab in MCL

    マントル細胞リンパ腫患者を対象とした試験で,523 例がベンダムスチン+リツキシマブとの併用で,イブルチニブを投与する群と,プラセボを投与する群に無作為に割り付けられた.追跡期間中央値 7 年の時点で,無増悪生存期間の中央値は,イブルチニブ群では約 81 ヵ月であったのに対し,プラセボ群では 53 ヵ月であった.

REVIEW ARTICLE

  • マントル細胞リンパ腫
    Mantle-Cell Lymphoma

    マントル細胞リンパ腫

    マントル細胞リンパ腫は,リンパ腫全体の 5~7%を占め,転帰不良と関連することが示されてきたが,生存率は向上している.この総説では,マントル細胞リンパ腫の疫学,病理学,病態生理学,診断,治療について述べられている.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 視力の変化が生じた男性
    A Man with Vision Changes

    白血病と造血細胞移植の既往を有する 25 歳の男性が,視力変化の評価を受けた.MRI では白質病変が,PET-CT ではフルオロデオキシグルコース(FDG)の集積を示すリンパ節腫脹が認められた.診断のための検査が行われた.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 沈黙が致命的であるとき
    When Silence Is Deadly

    KRAS 遺伝子のサイレント変異の過剰発現は,この変異が生物学的に重要であるかどうか(実際に重要であった),および KRAS 変異陽性癌を治療するために,この変異をマウスモデルにおいて活用できるかどうかの研究につながった.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • テイ–サックス病におけるチェリーレッド斑
    Cherry-Red Spot in Tay–Sachs Disease

    テイ–サックス病におけるチェリーレッド斑

    生後 8 ヵ月の女児が斜視と発達遅滞で受診した.身体診察所見は,巨頭症,外斜視,筋緊張低下であった.眼底検査で重要な所見が認められた.

NEJM QUICK TAKE

  • 敗血症性ショックにおける静脈内輸液の制限
    IV Fluid Restriction in Septic Shock

    敗血症性ショック患者では,静脈内輸液量が多いほど害と関連することが示されている.静脈内輸液を制限することで,これらの患者に利益があるかどうかは不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

  • 小児びまん性橋膠腫に対する腫瘍溶解性ウイルス
    Oncolytic Virus for Pediatric Pontine Glioma

    小児びまん性橋膠腫に対する腫瘍溶解性ウイルス

    小児のびまん性橋膠腫(DIPG)は予後不良である.腫瘍溶解性アデノウイルス DNX-2401 は,成人の神経膠腫では有望性が示されているが,DIPG 患児における安全性と有効性は不明である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

  • 未治療マントル細胞リンパ腫に対するイブルチニブ
    Ibrutinib for Untreated Mantle-Cell Lymphoma

    ブルトン型チロシンキナーゼ経口阻害薬イブルチニブは,再発性または難治性のマントル細胞リンパ腫の治療を一変させたが,第一選択薬としての有効性はほとんどわかっていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • Covid-19 に対する介入を評価する
    Evaluating Covid-19 Interventions

    Covid-19 に対する介入を評価する

    Ankur Pandya が,Covid-19 と闘うための,さまざまな政策オプションのコストと利益を厳密に評価することについて論じている.