The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 27, 2000 Vol. 342 No. 4

医科大学に割り当てられる国立衛生研究所(NIH)からの研究費の配分
Distribution of Research Awards from the National Institutes of Health among Medical Schools

E. MOY, P.F. GRINER, D.R. CHALLONER, AND D.R. PERRY

背景

 以前の研究において,国立衛生研究所(NIH)から配られる研究費の大部分は,米国にある 125 校の医科大学のうちのごく少数の医科大学に偏って与えられていることが明らかにされている.そこで,われわれは,医科大学に割り当てられた NIH の研究費の配分が,1986 ~ 97 年のあいだに変化したのかどうかについて検討した.

方 法

 各医科大学には,NIH のデータを用いて,それぞれの医科大学が研究費を受けた件数によって,1986 ~ 97 年の各年における順位を付けた(この順位は,各医科大学の研究活動の尺度として,また,研究の強度として表記した).研究活動の順位が 1 ~ 10 位,11 ~ 30 位,31 ~ 50 位,および 51 位以降の医科大学が受けた研究費の比率を算出し,その経時的な変化を調べた.さらに,研究費の配分の変化と研究費の額の変化についても,研究部門の種類,主任研究者が取得している学位の種類,および研究費を提供している NIH の各研究所にわけて検討した.

結 果

 研究強度が最高であった上位 10 校までの医科大学に対して NIH から配分された研究研究費の比率は,1986 ~ 97 年までの期間に,わずかに増加していたのに対して(全研究費に占める比率が 24.6%から 27.1%に増加),研究強度が最低であった 75 校の医科大学では,その程度に比例して,配分された研究費の比率が減少していた(24.3%から 21.8%に減少).上位 10 校に対する研究費の比率の増加は,主として,臨床部門への研究費,医師への研究費,および NIH の競争の激しい研究所からの研究費が増加したことによるものであった.基礎科学の部門に配分された研究費の比率は,1986 年と 1997 年の両年とも,臨床部門よりも小さかった.

結 論

 NIH からの資金提供を受けて行われる研究は,もっとも精力的に研究を行っている医科大学に集中する傾向が強くなってきている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 342 : 250 - 5. )