The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 29, 2019 Vol. 381 No. 9

HIV-1 治療に用いるドルテグラビルベースレジメンと低用量エファビレンツベースレジメンとの比較
Dolutegravir-Based or Low-Dose Efavirenz–Based Regimen for the Treatment of HIV-1

The NAMSAL ANRS 12313 Study Group

背景

エファビレンツベースのレジメン(エファビレンツ 600 mg,EFV600)は,2018 年 6 月までヒト免疫不全ウイルス 1 型(HIV-1)感染に対する一次治療として世界保健機関に推奨されていた.副作用に関する懸念を考慮すると,ドルテグラビルベースおよび低用量エファビレンツベースの併用レジメンは,資源の乏しい環境での HIV-1 の一次治療であると考えられている.

方 法

カメルーンで非盲検多施設共同無作為化第 3 相非劣性試験を行った.抗レトロウイルス療法歴がなく HIV-1 RNA 量(ウイルス量)が 1,000 コピー/mL 以上の HIV-1 感染成人を,テノホビル+ラミブジンに,ドルテグラビルを併用する群と,対照薬として低用量エファビレンツ(400 mg,EFV400)を併用する群に無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,米国食品医薬品局のスナップショットアルゴリズムにより判定した,48 週の時点でのウイルス量が 50 コピー/mL 未満の参加者の割合とした.治療群間の差を算出し,非劣性マージンを 10 パーセントポイントとして検討した.

結 果

613 例が割り付けられたレジメンの投与を 1 回以上受けた.48 週の時点でウイルス量が 50 コピー/mL 未満であった参加者は,ドルテグラビル群 310 例中 231 例(74.5%)と EFV400 群 303 例中 209 例(69.0%)であり,差は 5.5 パーセントポイント(95%信頼区間 [CI] -1.6~12.7)であった(非劣性の P<0.001).ベースライン時のウイルス量が 100,000 コピー/mL 以上であった参加者のうち,50 コピー/mL 未満となったのはドルテグラビル群 207 例中 137 例(66.2%)と EFV400 群 200 例中 123 例(61.5%)であり,差は 4.7 パーセントポイント(95% CI -4.6~14.0)であった.ウイルス学的失敗(ウイルス量>1,000 コピー/mL)は,ドルテグラビル群の 3 例(薬剤耐性変異の獲得はみられず)と EFV400 群の 16 例に認められた.体重増加は,ドルテグラビル群のほうが EFV400 群よりも大きかった(体重増加量の中央値 5.0 kg 対 3.0 kg,肥満の発生率 12.3% 対 5.4%).

結 論

カメルーンの HIV-1 感染成人において,ドルテグラビルベースのレジメンは EFV400 ベースの対照レジメンに対し,48 週の時点でのウイルス抑制に関して非劣性であった.抗レトロウイルス療法開始時にウイルス量が 100,000 コピー/mL 以上であった参加者のうち,ウイルス抑制が得られた参加者は,期待よりも少なかった.(ユニットエイド,フランス国立 AIDS 研究機関から研究助成を受けた.NAMSAL ANRS 12313 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02777229)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 381 : 816 - 26. )