The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 23, 2004
Vol. 351 No. 26

ORIGINAL ARTICLE

  • 肥満手術から 10 年後の生活様式,糖尿病,および心血管系の危険因子
    Lifestyle, Diabetes, and Cardiovas- cular Risk Factors 10 Years after Bariatric Surgery

    このスウェーデン肥満者試験では,胃の手術を受けた肥満被験者と,時期をマッチさせ従来の治療を受けた肥満の対照被験者の追跡が行われた.手術を受け,登録期間が 2 年以上であった被験者(4,047 例),または 10 年以上であった被験者(1,703 例)は,対照被験者より糖尿病,高グリセリド血症,高尿酸血症の発生率が低かったが,高コレステロール血症と高血圧の発生率に有意差はみられなかった.
    肥満手術は,重度の肥満の治療において,長期にわたる体重の減少,生活様式の改善,いくつかの危険因子の改善をもたらす,実行可能な選択肢と考えられる.

  • 女性における死亡率の予測因子としての肥満と身体活動
    Adiposity and Physical Activity as Predictors of Mortality among Women

    24 年間の追跡調査を含む,女性に関する大規模なコホート研究において,肥満は死亡の主要な危険因子であった.身体活動の程度がより高いことで,体格指数の高さに関連したリスクの増加が軽減されたものの,解消はされなかった.
    この研究は,身体活動と体重管理の双方が死亡リスクを低下させるうえで重要であるが,身体活動では肥満に関連するリスクは解消できないことを示している.

  • 大腸癌スクリーニングにおける糞便 DNA 検査と便潜血検査の比較
    Fecal DNA vs. Fecal Occult Blood for Colorectal-Cancer Screening

    大腸癌のスクリーニングに関して,50 歳以上で無症状の集団を対象としたこの前向き研究では,糞便 DNA パネルと便潜血検査(ヘモカルト II)を比較した.大腸内視鏡検査を参照基準とした.糞便 DNA パネルでは癌の 52%が検出されたのに対し,ヘモカルト II で検出されたのはわずか 13%であった.あらゆる進行腫瘍に対する感度は,糞便 DNA パネルで 18%であったのに対し,ヘモカルト II では 11%であった.両検査で特異度に差はなかった.
    糞便 DNA パネルは ヘモカルト II よりも感度が高かったが,大腸内視鏡で発見された癌やポリープの大半は,いずれの非侵襲的検査によっても,1 回では検出されなかった.

DRUG THERAPY

  • 腎移植のための免疫抑制剤
    Immunosuppressive Drugs for Kidney Transplantation

    同種移植拒絶反応の抑制が,臓器移植成功の鍵を握っている.したがって,同種移植片をうまく機能させるために,免疫抑制剤が不可欠である.免疫抑制剤は,導入(移植後数日間に行われる強力な免疫抑制),維持,そして発症した拒絶反応の治療に使用されている.この総説では,臓器移植における免疫抑制剤の使用について,腎移植を中心に考察している.

CURRENT CONCEPTS

  • 臓器ドナー候補のケア
    Care of the Potential Organ Donor

    臓器移植は多くの場合,最近死亡したドナーから機能する臓器が得られるかどうかにかかっている.この総説では,臓器のレシピエントで良好な転帰が得られる可能性を最大にするための,脳死ドナーに対するケアの体系的な管理方法を示している.低血圧,低体温,尿崩症,心機能障害は,管理上直面することの多い難題である.脳死は,ドナーのホルモン産生と生理学的反応の双方に影響を及ぼす.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 異型肺炎のエピソードを反復する女性
    A Woman with Recurrent Episodes of Atypical Pneumonia

    異型肺炎のエピソードを反復する女性

    52 歳の女性が咳嗽と呼吸困難のため入院した.女性は,この 10 年間に同様の症状で数回入院していた.女性は長年にわたる重喫煙者であり,統合失調感情障害を患っていた.胸部 X 線写真では,すりガラス状陰影と,間質性陰影の増強が認められた.胸部コンピュータ断層撮影では,「乱張り模様」が認められた.診断のための検査を実施した.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 遺伝子発現を標的とする
    Targeting Gene Expression

    遺伝子発現を標的とする

    RNA を自己破壊させるスイッチと,そのスイッチを制御する方法とを考案することが,遺伝子治療への新しいアプローチを示している.

OCCATIONAL NOTES

  • 移植 50 年
    Transplantation 50 Years Later

    はじめて移植が行われてから半世紀が過ぎ,この方法は現在,末期の臓器不全に対する最良の治療法として受け入れられている.この論文は,あの歴史的瞬間以降みられた,多くの発展について概説している.著しい進歩により,この種の治療は成功するようになってきたが,移植が最小のリスクと最良の転帰で広く行われるようになるためには,依然としていくつかの課題がある.