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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
April 21, 2011
Vol. 364 No. 16
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外傷性脳損傷に対する減圧開頭術
Decompressive Craniectomy in Traumatic Brain Injury重症外傷性脳損傷による頭蓋内圧亢進で治療抵抗性の患者を,減圧開頭術と標準治療のいずれかに無作為に割り付けた.開頭術群では頭蓋内圧が有意に低下したが,転帰はより不良であった.
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頻度の高い多型と肺線維症
A Common Polymorphism and Pulmonary Fibrosis特発性肺線維症の病態生物学は依然としてほとんどわかっていない.この研究では,さまざまな遺伝学的手法が用いられ,ムチン形成遺伝子 MUC5B の変異が肺線維症患者の大部分において重要な役割を果たしていることが明らかにされた.
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デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する PRO051 全身投与
Systemic PRO051 in Duchenne's Muscular Dystrophyデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者への PRO051 の局所筋肉内投与により,ジストロフィン遺伝子の pre-mRNA スプライシング時にエクソン 51 のスキッピングが誘導されることが報告されている.この第 1~2a 相試験では,PRO051 の全身投与が評価された.
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中国での血小板減少を伴う発熱と新規ブニヤウイルス
Febrile Thrombocytopenia and a Novel Bunyavirus in China2009 年に中国中央部の農村部で,発熱,血小板減少,消化器症状,白血球減少を伴う原因不明の疾患が確認され,初期の致死率は 30%であった.詳細な調査により新規ブニヤウイルスが同定された.
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繊毛病
Ciliopathies繊毛病は,繊毛と呼ばれる毛様の細胞器官が機能不全をきたす疾患である.これらの単一遺伝子疾患で変化を受ける蛋白の大半は,繊毛-中心体複合体のレベルで機能する.この総説では,疾患における繊毛の役割を考察する.
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医療過誤訴訟改革の新しい方向性
New Directions in Medical Liability Reform医療過誤訴訟改革の従来の戦略では,医療過誤に関連する費用の抑制効果が限られ,医療の質も向上しなかった.賠償責任費用の抑制と安全性の向上を目指すアプローチを評価することで,将来の方向性を決定するための情報が得られるであろう.
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髄膜炎菌の播種
Dissemination of Neisseria meningitidis髄膜炎菌による鼻咽頭粘膜上皮の感染から全身侵襲が生じ,劇症敗血症や髄膜炎にいたる場合がある.最近の研究により,細菌の播種と関連する分子事象が明らかにされた.
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指趾壊疽
Digital Gangrene71 歳の男性が,触知可能な紫斑のために受診し,2 型クリオグロブリン血症と診断された.男性は,クリオクリット(13%)と,IgMκ モノクローナル免疫グロブリン濃度が高値で,リウマチ因子の検査結果が陽性であった.
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パルスオキシメトリー
Pulse Oximetryこのビデオでは,パルスオキシメトリーの原理と必要となる機器を示す.パルスオキシメトリーの一般的な利用法,生成データの解釈,技術的な制約,使用時によくみられる問題について述べている.
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米国の潜伏結核感染
Latent Tuberculosis Infection in the United Statesこの論文は,米国において潜伏結核のスクリーニングと治療のために推奨される戦略を,スクリーニングのインターフェロン γ 遊離試験と,短期治療レジメンが果たす役割に注目して概説している.
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腹痛の甘い原因
A Sweet Source of Abdominal Painこの双方向の特集記事では,6 ヵ月前から腹痛を呈する 25 歳の女性の症例を紹介する.NEJM.org で,この症例の検査法を指示し,ご自身の診断・治療技術を確認し,ほかの方と比較してください.