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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 20, 2014
Vol. 371 No. 21
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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ROS1 再構成肺癌におけるクリゾチニブ
Crizotinib in ROS1-Rearranged Lung Cancer非小細胞肺癌の約 1%には ROS1 再構成が認められる.この癌遺伝子は,クリゾチニブによって阻害される.ROS1 再構成肺癌患者 50 例のコホートにおいて,クリゾチニブにより 72%で奏効が得られ,奏効期間中央値はおよそ 1 年半であった.
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1 型糖尿病における過剰死亡
Mortality in Type 1 Diabetesこの研究では,糖化ヘモグロビン値 6.9%以下(52 mmol/mol 以下)の 1 型糖尿病患者における全死因死亡や心血管系の原因による死亡のリスクは,マッチさせた対照の 2 倍であることが明らかにされた.
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急性膵炎における経管栄養の早期実施とオンデマンド実施の比較
Early vs. On-Demand Tube Feeding in Acute Pancreatitis急性膵炎患者を対象としたこの試験では,経管栄養の早期開始は,受診から 72 時間後に開始する経口摂取(必要な場合は経管栄養を実施)と比較して,主要な感染症や死亡の発生率の低下に関して優越性は認められなかった.経口摂取群では,患者の 69%は経管栄養を必要としなかった.
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第 IX 因子欠乏に対する遺伝子治療
Gene Therapy for Factor IX Deficiency血友病 B の男性患者を対象とした長期の追跡調査試験において,アデノ随伴ウイルスベクターを介した遺伝子導入後,機能的な第 IX 因子の安定した産生が認められた.患者の出血エピソードと第 IX 因子の補充量は著しく減少し,毒性は最小限であった.
REVIEW ARTICLE
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精巣癌
Testicular Cancer精巣癌の治療は腫瘍学における成功談となっている.精巣癌男性の 95%が,現在実施できる方法で治癒可能である.重点は,高い治癒率を維持することと,治療による遅発性の副作用を低減あるいは効果的に管理することに移りつつある.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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発熱,咽頭炎,複視を呈する女性
A Woman with Fever, Pharyngitis, and Double Vision18 歳の女性が,発熱,咽頭炎,顔面浮腫,複視により入院した.画像検査により,右耳下腺に膿瘍が認められた.抗菌薬治療を行ったが,症状は悪化した.診断手技が行われた.
PERSPECTIVE
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政府はポーションサイズ(一人前の量)を規制することができるのか?
Can Government Regulate Portion Sizes?ニューヨーク市保健委員会による,砂糖入り飲料のポーションサイズの規制は今年撤廃されたが,この事例は,ポーションサイズの規制は,公衆衛生や法的な立場から正当と認められるのかという基本的な問題を検討するうえで,有用である可能性がある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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らせん状の食道
Corkscrew Esophagus74 歳の男性が,30 年間続く間欠的な嚥下障害と逆流のため受診した.かかりつけ医は当初,これらの症状を「ヒステリー反応」とみなしていた.バリウム嚥下検査にて,下部食道に顕著ならせん状の形状と,その近位に 2 つの憩室を認めた.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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肘内障の整復
Reduction of Pulled Elbow肘内障は小児期に好発する損傷であり,簡単な介入により整復可能である.この介入は外来で実施可能であり,速やかに結果を得ることができる.この動画は,医師に対して肘内障の治療を指導するものである.
CLINICAL DECISIONS
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テストステロン補充療法
Testosterone-Replacement Therapy高齢男性に対するテストステロン補充療法については意見が分かれており,関連する心血管リスクへの懸念が高まるなか議論が続いている.この Clinical Decisions の記事では,立場の異なる専門家のそれぞれの意見を取り上げている.NEJM.org で投票し,コメントを述べてください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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ワクチンに関する助言の 50 年
50 Years of Vaccine AdviceJason Schwartz は,予防接種諮問委員会の過去,現在,未来について論じている.