- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
December 11, 2014
Vol. 371 No. 24
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
早期の常染色体優性多発性囊胞腎における血圧
Blood Pressure in Early ADPKD常染色体優性多発性囊胞腎患者における総腎容積の増加率は,リシノプリル+テルミサルタン投与と,リシノプリル+プラセボ投与のいずれによっても低下しなかったが,厳格な血圧コントロールを行った場合には低下した.
-
後期の常染色体優性多発性囊胞腎におけるアンジオテンシン阻害
Angiotensin Blockade in Late ADPKDこの試験では,常染色体優性多発性囊胞腎患者において,レニン–アンジオテンシン–アルドステロン系の単一阻害と二重阻害とを比較検討した.アンジオテンシン変換酵素阻害薬単剤療法によって,ほとんどの患者において血圧がコントロールされた.アンジオテンシン II 受容体拮抗薬を追加しても,推算糸球体濾過量(eGFR)の低下に変化は認められなかった.
-
特発性膜性腎症における THSD7A
THSD7A in Idiopathic Membranous Nephropathy特発性膜性腎症は,患者の約 70%でホスホリパーゼ A2 受容体 1(PLA2R1)に対する自己抗体との関連が認められている.この研究では,新たな抗原としてトロンボスポンジン 1 型ドメイン含有 7A(THSD7A)が同定された.この抗原は症例の約 10%に認められている.
SPECIAL ARTICLES
-
メディケア HMO における人種的・民族的格差
Racial and Ethnic Disparities in Medicare HMOsこの研究で検討されたメディケア健康維持機構(HMO)加入者のサンプルでは,白人のほうが,黒人と比較して血圧,コレステロール,糖化ヘモグロビンの管理が良好であった.2006 年にみられた格差は,2011 年においても,カイザーパーマネンテプランによりこれらの評価のギャップが埋められた西部を除き,持続していた.
-
米国の病院におけるケアの質と公平性
Quality and Equity of Care in U.S. Hospitalsこの研究では,心筋梗塞,心不全,肺炎で入院した,白人,黒人,ヒスパニック系の成人患者について,ケアの質の指標の達成率が 2005 年から 2010 年のあいだに向上した.2005 年に白人と少数民族でケアの質にみられた差は,2010 年までに縮小した.
REVIEW ARTICLE
-
乳酸アシドーシス
Lactic Acidosis乳酸アシドーシスに低灌流状態または敗血症が伴った場合,死亡率が急激に上昇する.この総説では,乳酸アシドーシスの病態生理学的側面の現在の理解と,診断と管理へのアプローチについてまとめている.
PERSPECTIVE
-
口腔衛生と全身の健康管理を統合する
Integrating Oral and General Health Care米国民が直面している口腔衛生上の重大な課題は,就業・就学時間の損失をもたらし,医療制度と社会に大きな犠牲を強いる.口腔と,それ以外の身体の医療の分離に終止符を打つことにより,われわれはこの問題に対処できる可能性がある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
食道の重複囊胞
Esophageal Duplication Cyst23 歳の男性が,3 週間にわたる固形物の嚥下困難と,それに伴う嘔吐を訴えて受診した.男性はそれ以外の点では健常であった.バリウム嚥下検査にて,下部食道の顕著な内腔狭窄が明らかとなり,食道前部に局所腫瘤効果が認められた.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
-
肘内障の整復
Reduction of Pulled Elbow肘内障は小児期に好発する外傷であり,簡単な介入により整復可能である.この介入は外来で実施可能であり,速やかに結果を得ることができる.この動画は,医師に対して肘内障の治療を指導するものである.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
-
悪寒を伴う発熱
A Chilly Feverこの双方向の特集記事では,悪寒戦慄,悪心,重度の頭痛を伴う発熱が 1 週間続いた 30 歳の男性の症例を紹介する.これまで健康状態は良好であった.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
エボラの最新情報
Ebola UpdateLindsey Baden が,現在も続くエボラ流行と,ワクチンおよび治療における進歩について論じている.