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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 21, 2014
Vol. 371 No. 8
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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鎌状赤血球貧血症における脳梗塞の予防
Preventing Cerebral Infarcts in Sickle Cell Anemiaヘモグロビン S 値が 30%未満に維持された鎌状赤血球貧血症の患児を対象に,輸血療法と標準治療を比較した無作為化試験において,脳梗塞の減少が示された.神経系への利益は,輸血のリスクを上回ると考えられる.
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RS ウイルス実験感染試験における経口 GS-5806 の活性
Oral GS-5806 Activity in an RSV Challenge StudyRS ウイルス(RSV)は,とくに乳児や免疫不全者において,疾患と入院の原因として多いが,認められている抗ウイルス治療はない.この RSV 実験感染試験では,新規化合物 GS-5806 に RSV に対する活性が認められた.
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多剤耐性結核に対するベダキリン
Bedaquiline in Multidrug-Resistant Tuberculosis第 2 相試験において,多剤耐性結核に対するルーチンの治療法にベダキリンを併用することで,24 週と 120 週の時点での喀痰培養陰性化までの期間が短縮し,培養陰性化率が上昇するという,有意な効果が認められた.
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体細胞変異と脳奇形
Somatic Mutation and Brain Malformation体細胞変異により脳奇形が引き起こされることがあるが,血中に体細胞変異が少ない場合は,検出されない可能性がある.この研究では,高深度カバー率標的配列決定を用いて,脳奇形の頻度の高い表現型のうち,体細胞変異が原因である割合を正確に測定した.
REVIEW ARTICLES
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大動脈弁狭窄症
Aortic-Valve Stenosis大動脈弁狭窄症は進行性の疾患であり,末期の場合,左室流出路閉塞により死にいたる.大動脈弁置換術が唯一の有効な治療法である.手術のリスクがきわめて高い患者には,経カテーテル大動脈弁置換術が適している.
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原発不明癌
Cancer of Unknown Primary Siteこの総説では,原発不明癌に対するアプローチが,最新の画像診断,免疫組織化学検査,分子プロファイリングツールによってどう変化しているかについてまとめている.治療に関する決定は,患者の腫瘍の変異状態に基づいてますます個別化している.
PERSPECTIVE
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実験感染という課題
The Challenges of Challenge Experiments新しいワクチンの有効性を検証するために,ヒト健常被験者に実験的に感染させることは,非常に価値がある可能性がある.しかし歴史的にみると,人々を意図的に罹患させることで生じる倫理的な懸念に対して研究者がほとんど注意を払わずに,このような実験が行われたことがある.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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後縦隔腫瘤
Posterior Mediastinal Mass30 歳の男性が,胸部圧迫感,息切れ,重度の労作時呼吸困難, 嚥下障害,嚥下痛,体重減少を訴えて受診した.男性は 3 年前に精巣腫瘍のために精巣摘除術を受けたが,経過観察が行われていなかった.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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発熱,咳嗽,発疹を呈する男性
A Man with Fever, Cough, and Rashこの双方向の特集記事では,67 歳の男性が,連日の発熱,寝汗,呼吸困難,咳嗽を 5 週間にわたり繰り返して,救急部を受診した.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
REVIEW ARTICLE INTERACTIVE GRAPHIC
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大動脈弁の画像検査
Aortic-Valve Imagingこの双方向の画像では,正常な大動脈弁のビデオ画像と,大動脈弁置換術のために評価を受けている患者の狭窄の画像とを比較している.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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メディケアパート D,導入 10 年
Medicare Part D, 10 Years InJulie Donohue が,メディケアの処方薬給付から得られた,政策上の教訓について論じている.