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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

November 19, 2020
Vol. 383 No. 21

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 1 型糖尿病におけるゴリムマブとβ細胞機能
    Golimumab and Beta-Cell Function in Type 1 Diabetes

    第 2 相試験で,顕性 1 型糖尿病と新たに診断された小児および若年成人が,腫瘍壊死因子αに対するヒトモノクローナル抗体ゴリムマブの投与を受ける群と,プラセボの投与を受ける群に無作為に割り付けられた.ゴリムマブ群では,プラセボ群と比較して,内因性インスリン分泌能が良好であり,外因性インスリンの使用量が少なかった.

  • ALK 陽性肺癌に対するロルラチニブ
    Lorlatinib in ALK-Positive Lung Cancer

    ALK 陽性非小細胞肺癌患者 296 例を対象とした試験の中間解析で,未分化リンパ腫キナーゼ阻害薬ロルラチニブは,クリゾチニブと比較して奏効割合(76% 対 58%),12 ヵ月無増悪生存割合(78% 対 39%),頭蓋内奏効割合(82% 対 23%)が優れていた.脂質値の変化がロルラチニブに関連する主な毒性であった.

  • Covid-19 患者に対するヒドロキシクロロキン
    Hydroxychloroquine in Patients with Covid-19

    英国で,Covid-19 で入院した成人患者 4,716 例のうち,ヒドロキシクロロキン投与を受けた患者の 28 日死亡率は,通常の診療を受けた患者と比較して低くなかった.

  • Covid-19 に対するヒドロキシクロロキンの単独投与とアジスロマイシンとの併用との比較
    Hydroxychloroquine with or without Azithromycin in Covid-19

    Covid-19 が確認されたか疑われる患者を,ヒドロキシクロロキン+アジスロマイシン併用投与,ヒドロキシクロロキン単独投与,通常治療のいずれかに無作為に割り付けた.主要転帰は 15 日の時点での臨床状態とし,7 段階の順序尺度で評価した.主要転帰に群間で有意差は認められなかった.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 胎盤における病原微生物に対する巧妙な攻撃
    Crafty Killing of Pathogenic Microbes in the Placenta

    胎盤感染モデルマウスを用いた最近の研究で,脱落膜に存在するナチュラルキラー細胞が,アクチンを含有するナノチューブを使ったステルス攻撃により,リステリア菌(Listeria monocytogenes)を攻撃することが示された.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • ヒルシュスプルング病の移行帯
    Transition Zone in Hirschsprung’s Disease

    ヒルシュスプルング病の移行帯

    3 歳の男児が,嘔吐と排便不能で受診した.腹部の X 線画像で結腸ループの膨張が確認された.結腸の生検で神経節細胞の欠如が認められ,ヒルシュスプルング病の診断が下された.

REVIEW ARTICLE

  • 子宮内膜癌
    Endometrial Cancer

    子宮内膜癌

    米国では,年間約 58,500 人の女性が子宮内膜癌と診断される.子宮内膜癌は肥満,エストロゲン過剰,リンチ症候群と関連している.経口避妊薬によりリスクが 30~40%低下する.大部分の患者が手術を受け,放射線療法は行う場合と行わない場合がある.

CASE RECORDS VIDEOS

  • 経胸壁および経食道心エコー
    Transthoracic and Transesophageal Echocardiography

    経胸壁および経食道心エコー

    25 年前に機械弁による僧帽弁および大動脈弁置換術を受けた 72 歳の女性が,脱力と暗色尿を訴えて受診した.画像検査で弁周囲と僧帽弁輪の石灰化(人工僧帽弁のディスクの動きを妨げることはない),および弁周囲逆流 2 ヵ所が確認された.

NEJM QUICK TAKE

  • 非小細胞肺癌患者の生存転帰の改善
    Improving Survival Outcomes in Non–Small-Cell Lung Cancer

    非小細胞肺癌患者の生存転帰の改善

    未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害薬クリゾチニブは,非小細胞肺癌(NSCLC)に対する一次治療として,プラチナベースの化学療法よりも優れていることが示された.その後の試験では,第二世代薬がクリゾチニブよりも優れていることが示された.しかし,有効性が向上しても,薬剤耐性や再発(疾患や死亡の主な原因である中枢神経系転移を含む)は依然として生じる.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 遠隔医療への移行
    Transitioning to Telemedicine

    遠隔医療への移行

    Elizabeth Rourke が,Covid-19 パンデミック下のインターネットによる内科診療について論じている.