The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

February 17, 2000 Vol. 342 No. 7

新生児の遷延性肺高血圧症に対する低濃度の一酸化窒素療法
Low-Dose Nitric Oxide Therapy for Persistent Pulmonary Hypertension of the Newborn

R.H. CLARK AND OTHERS

背景

 一酸化窒素の吸入療法は新生児のガス交換を改善させるが,体外膜型人工肺による酸素交換の必要性を減少させるのかということに関しては,低濃度の一酸化窒素吸入療法の有効性は立証されていない.

方 法

 妊娠 34 週以降に産まれた生後 4 日未満の補助換気が必要で,しかも酸素化指数を 25 以上と定義した低酸素血症性呼吸不全であった肺高血圧症の新生児において,低濃度の一酸化窒素吸入療法によって,体外膜型人工肺による酸素交換の施行が減少するのかどうかを確認するために,臨床試験を実施した.一酸化窒素の吸入を受けた新生児の治療は一酸化窒素濃度を 20 ppm とした吸入は最大で 24 時間とし,それ以降は 5 ppm に濃度を下げ,96 時間を超えないようにした.本試験の主要エンドポイントは,体外膜型人工肺による酸素交換の実施であった.

結 果

 本試験に組み入れた 248 例の新生児のうち,126 例が一酸化窒素群に,122 例が対照群に無作為に割り付けられた.体外膜型人工肺による酸素交換が実施された新生児は,対照群の 78 例(64%)と一酸化窒素群の 48 例(38%)であった(p = 0.001).2 群の 30 日死亡率は同程度であった(対照群が 8%,一酸化窒素群が 7%).慢性肺疾患の発症は,一酸化窒素の治療を受けた新生児のほうが対照群の新生児よりも少なかった(7% 対 20%,p = 0.02).一酸化窒素の有効性は,試験開始時の酸素化指数と第一義的呼吸器疾患には関係しない独立したものであった.

結 論

 一酸化窒素の吸入療法は,低酸素血症性呼吸不全および肺高血圧症の新生児において,体外膜型人工肺による酸素交換が必要な範囲を小さくする.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 342 : 469 - 74. )