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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

April 11, 2002
Vol. 346 No. 15

  • 男性の包皮環状切除,陰茎ヒトパピローマウイルス感染と子宮頸癌
    Male Circumcision, Penile Human Papillomavirus Infection, and Cervical Cancer

    男性の包皮環状切除,陰茎ヒトパピローマウイルス感染と子宮頸癌

    男性の包皮環状切除が,陰茎へのヒトパピローマウイルス(HPV)感染や男性の女性パートナーにおける子宮頸癌のリスクを減少させるかどうかについては明らかになっていない.著者らは,ヨーロッパ,南アメリカおよびアジアの 5 ヵ国における子宮頸部上皮内癌と子宮頸癌に関する 7 つの症例対照研究に登録された女性とその男性パートナーを研究した.包皮環状切除の男性は,包皮環状切除なしの男性よりも陰茎 HPV 感染が有意に少ないようであった.男性パートナーが生涯で 6 人以上の性的パートナーをもっていた女性では,男性パートナーが包皮環状切除の場合のほうが,包皮環状切除なしの場合よりも子宮頸癌になりにくいようであった.
    これらのデータは,男性の包皮環状切除が,男性における陰茎 HPV 感染のリスクと,性的にふしだらな男性の女性パートナーにおける子宮頸癌のリスクを減少させる可能性があることを示唆している.

  • n-3 系脂肪酸と突然死リスク
    n-3 Fatty Acids and the Risk of Sudden Death

    魚には,長鎖 n-3 多価不飽和脂肪酸が含まれている.これは,抗不整脈作用を有していると思われており,心筋梗塞後の突然死リスクを低下させる可能性がある.この研究は,血中 n-3 系脂肪酸濃度が高めで心血管疾患を有さない男性では,突然死リスクが低下することを示している.
    魚の摂取や食品による n-3 系脂肪酸の栄養補給は,突然死のリスクのある人では,心血管疾患の既往の有無にかかわらず突然死の予防に適切であるかもしれない.

  • サイトメガロウイルス網膜炎治療に対するバルガンシクロビル
    Valganciclovir for Treatment of Cytomegalovirus Retinitis

    サイトメガロウイルス網膜炎治療に対するバルガンシクロビル

    この無作為臨床試験は,後天性免疫不全症候群(AIDS)患者で新たに診断されたサイトメガロウイルス網膜炎のある患者 160 例を対象としていた.4 週間後,導入療法に対する反応は,静脈内ガンシクロビルを投与した患者では 77%で有効であったのと比較して,経口バルガンシクロビルを投与した患者の 72%で有効であった.網膜炎進行までの時間の中央値は,バルガンシクロビル群で 160 日,ガンシクロビル群で 125 日であった.
    バルガンシクロビルは,経口摂取可能で速やかに加水分解されガンシクロビルになるプロドラッグである.AIDS 患者における失明の主要な原因であるサイトメガロウイルス網膜炎に対する導入療法として,このより簡便な投与形態薬はガンシクロビルと同程度の効果をもつようである.

  • Special Article:病院の手術件数と術後死亡率
    Special Article: Hospital Volume and Surgical Mortality

    Special Article:病院の手術件数と術後死亡率

    外科手術では,術後死亡率が,病院で実施された手術件数と反比例して変化する.この研究では,メディケア患者において,14 種類の手術に関する手術件数と転帰の関係を評価した.転帰に対する外科手術件数の相対的影響は,手術の種類によって顕著に異なっていた.膵臓切除の場合,手術件数が最高の病院と最低の病院における死亡率の絶対差は 12%以上であり,一方,頸動脈内膜切除の場合,差はわずか 0.2%であった.
    外科手術を受ける病院を選択するさい,メディケア患者は,手術の質に関する数ある指標の中でもとりわけ,病院で実施されている手術件数を考慮すべきである.

  • Special Article:根治的前立腺切除後の罹患率の差
    Special Article: Variations in Outcome after Radical Prostatectomy

    根治的前立腺切除は,初期前立腺癌の男性に対して一般的に実施されている.この研究では,各病院で実施された前立腺切除の件数(病院の手術件数)と,各外科医が実施した前立腺切除の件数(外科医の手術件数)に関して,手術の転帰を評価した.病院の手術件数にも,外科医の手術件数にも,術後死亡率との関連性は認められなかった.しかし,術後合併症および遅発性尿路合併症発症率は,手術件数の少ない病院または手術件数の少ない外科医により治療を受けた患者のほうが,手術件数の多い病院または手術件数の多い外科医により治療を受けた患者よりも高かった.
    この研究で,病院の手術件数と外科医の手術件数が,転帰 ― この場合,患者の QOL に影響を与えうる術後合併症の重要な指標 ― に有意な影響を与えるという,蓄積されつつある情報がまたふえる.

  • Clinical Practice:2 型糖尿病患者の腎症
    Clinical Practice: Nephropathy in Patients with Type 2 Diabetes

    Clinical Practice:2 型糖尿病患者の腎症

    最近 2 型糖尿病と診断された 60 歳の男性は,血清クレアチニン濃度が 1.5 mg/dL(133 μ mol/L)で,尿定性検査では蛋白尿(++)を示している.血圧は,150/90 mmHg である.患者は,毎日たばこを半箱吸う.進行性の腎疾患のリスクを減らすために何ができるであろうか?
    この“Clinical Practice”の論文では,2 型糖尿病患者における腎症の発現または進行を予防する方法を概説する.