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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
April 12, 2012
Vol. 366 No. 15
ORIGINAL ARTICLE
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治療が失敗した場合の急性リンパ性白血病
Acute Lymphoblastic Leukemia When Treatment Fails急性リンパ性白血病患児のうち,導入化学療法によって完全寛解が得られない例は約 2~3%程度である.そのような患児 1,000 例以上の解析から,予後良好なサブグループと予後不良なサブグループを定義した.
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卵巣癌に対するオラパリブ維持療法
Olaparib Maintenance Therapy in Ovarian Cancerプラセボ対照第 2 相試験において,BRCA1/2 に関連した塩基除去修復欠損を有する腫瘍細胞に有効とされる経口 PARP 阻害薬オラパリブにより,白金製剤感受性の再発卵巣癌患者の無増悪生存期間が 4 ヵ月から 8 ヵ月に延長した.
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患者の安全な退院のための CT 血管造影
CT Angiography for Safe Discharge of Patients胸痛を呈する患者の入院率は高いが,心臓に原因がないことが多い.この試験では,冠動脈 CT 血管造影によって,冠動脈疾患を有さず,救急部から安全に退院することのできる患者が正確に同定された.
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二次予防におけるボラパクサール
Vorapaxar in Secondary Preventionアテローム硬化性血管疾患を有する患者が,トロンビン拮抗薬ボラパクサール投与群と,プラセボ投与群に無作為に割り付けられた.ボラパクサールにより,その後の心血管系の原因による死亡,心筋梗塞,脳卒中の発生率が低下したが,中等度または重度の出血の発生率は上昇した.
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内視鏡的逆行性胆管膵管造影後膵炎予防におけるインドメタシン直腸内投与
Rectal Indomethacin to Prevent Post-ERCP Pancreatitis内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)後膵炎のリスクが高い患者を対象としたこの試験では,インドメタシン直腸内投与によって,ERCP 後膵炎の発生率がプラセボ投与よりも低下した(9% 対 17%).
CURRENT CONCEPTS
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デング熱
Dengueデング熱ウイルスへの感染は年間約 5,000 万件と推定され,都市部に適応したネッタイシマカによって主に媒介される.この総説では,病態生理と治療,ならびにワクチンや媒介生物防除アプローチの見通しについて概要を述べる.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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脱力,発疹,腎不全を呈する男性
A Man with Weakness, Rash, and Renal Failureニューイングランド地方沿岸部に居住する 60 歳の男性が,発熱,脱力,発疹,腎不全のために入院した.クレアチンキナーゼの最初の測定値は,20,437 U/L であった.診断検査が行われた.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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アカラシア
Achalasia43 歳の女性が,8 ヵ月にわたる体重減少と固形物・液体に対する進行性嚥下障害で,外科クリニックを受診した.女性は消化不良とうつ病も有していた.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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「暗闇の中の口笛」
Whistling in the Dark38 歳の女性に,出産後まもなく,息切れ,発熱,黄色痰を伴う咳嗽が認められた.女性の症状は最初,抗菌薬で消退したが,すぐに乾性咳嗽,喘鳴,息切れを発症した.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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メディケア改革
Medicare Reformメディケアとメディケイドの前責任者である Gail Wilensky が,超党派メディケア改革で可能性のある方向性を検討する.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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救急心膜穿刺術
Emergency Pericardiocentesis心タンポナーデ患者の心嚢液を吸引するための緊急心膜穿刺術の施行は,心機能と末梢循環を回復させる救命処置となりうる.このビデオではその処置を実演する.