- 目 次
-
This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 1, 2018
Vol. 379 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
-
心原性ショックにおける PCI 戦略
PCI Strategies in Cardiogenic Shock無作為化試験で,急性心筋梗塞と心原性ショックを呈する患者 706 例が,責任病変にのみ PCI を施行する群と,ただちに多枝 PCI を施行する群に割り付けられた.1 年の時点で,死亡率に 2 群で有意差はなかった.
-
リンパ腫における抗 CD47 によるマクロファージチェックポイント阻害
Macrophage Checkpoint Blockade with Anti-CD47 in Lymphomaリツキシマブとの併用で用いられる抗 CD47 抗体は,難治性 B 細胞リンパ腫患者の小規模集団の半数で寛解を導入する.マクロファージのチェックポイントを阻害することで,活性化マクロファージ介在性腫瘍貪食によるリツキシマブ耐性を克服した.
-
特発性肺線維症の症状に対するシルデナフィル
Sildenafil for IPF Symptoms中等度から重度に進行した特発性肺線維症患者を対象とした試験で,症状の軽減を目標として,ニンテダニブ+シルデナフィル,またはニンテダニブ単独による治療が行われた.3 つの症状の評価指標のいずれにも群間で差は認められなかった.
-
米国の病院における医療関連感染
Health Care–Associated Infections in U.S. Hospitalsこの研究では,2015 年に米国の病院で行われた医療関連感染の時点有病率調査データと,2011 年の調査データとの比較が行われた.改善すべき分野が提案されている.
-
短報:2018 年のナイジェリアにおけるラッサ熱
Brief Report: Lassa Fever in Nigeria in 2018今年,ナイジェリアでラッサ熱の症例の増加が確認された.感染ウイルスの分析で,主な伝播様式は,ヒト–ヒト感染の拡大の持続ではなく,地域の齧歯類との異種間感染の継続のようであることが示された.
REVIEW ARTICLE
-
腫瘍学における無細胞腫瘍 DNA の新しい役割
Emerging Roles of Cell-free Tumor DNA in Oncology血中腫瘍 DNA に基づく非侵襲的技術によって,新しい癌,治療抵抗性変異体,腫瘍異質性の検出が可能になり,癌の発見,予防,治療に革命が起こることが期待される.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
-
血性涙 ― 血の涙
Hemolacria ― Crying Blood52 歳の男性が,痛みを伴わない血性の涙で救急部を受診した.細隙灯顕微鏡検査にて,両眼瞼の内側に血管腫を認めた.
CORRESPONDENCE
-
新規の家族性不整脈症候群
A Novel Familial Cardiac Arrhythmia Syndrome5 家族で,著明な ST 下降,心房細動・心室不整脈,(高齢者における)左室機能障害を特徴とする新規の常染色体優性症候群が同定された.
PERSPECTIVE
-
デジタル世代に向けた医療規制
Health Regulation for the Digital AgeAmazon の Alexa が,シリアルの追加購入が必要なときを知らせることができて,インスリンを打つ必要があるときに知らせることができないのは,道理にかなっているのだろうか? われわれは,新しいデジタル医療介入に対してうまく適合しない古い法律を適用するのではなく,新しい技術に合わせて新しい規制制度を作ることができるのではないだろうか.
Videos, Images, and Multimedia
FRONTIERS IN MEDICINE
-
腫瘍学における無細胞 DNA の新しい役割
Emerging Roles of cfDNA in Oncology血中腫瘍 DNA に基づく非侵襲的技術による新たな癌,治療抵抗性変異株,腫瘍の不均一性を見つける能力は,癌の発見,予防,治療の大革命を約束する.オンラインで,概要を示す動画と著者の 1 人へのインタビュー音声をご利用いただけます.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
-
複合体の沈着
A Complex Deposit数週間前から市中肺炎を有する 26 歳の男性が,胸痛,悪寒,寝汗を訴えて受診した.
NEJM QUICK TAKE
-
非ホジキンリンパ腫を治療する
Treating Non-Hodgkin's Lymphomaリツキシマブのような抗 CD20 抗体は非ホジキンリンパ腫の治療に不可欠の成分であるが,リンパ腫が一度標準療法に反応しなくなると,予後は不良である.最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
-
妊産婦死亡を予防する
Preventing Maternal DeathsSusan Mann が,分娩時・分娩後の女性の安全性を確保するために病院が取りうる手段について論じる.