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May 29, 1997 Vol. 336 No. 22

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経静脈栄養輸液を投与した未熟児におけるアルミニウム神経毒性
ALUMINUM NEUROTOXICITY IN PRETERM INFANTS RECEIVING INTRAVENOUS - FEEDING SOLUTIONS

N.J. BISHOP, R. MORLEY, J.P. DAY, AND A. LUCAS

背景

アルミニウムは市販の経静脈栄養輸液の汚染物質で,神経毒となりうる.われわれは,静脈内アルミニウムの周産期暴露が未熟児の神経学的発達に及ぼす効果を調べた.

方 法

妊娠 34 週未満で生まれ,出生体重が 1,850g 未満で,経腸栄養を始めることができるまで経静脈栄養輸液を必要とした未熟児 227 人を無作為割付けして,標準または特別組成のアルミニウム除去栄養輸液を静脈内投与した.試験を実施できた生存幼児 182 人の神経学的発達を,Bayley 幼児発達指数を用いて生後 18 ヵ月に評価した.

結 果

標準栄養輸液を投与した幼児 90 人では,Bayley 精神発達指数の平均値 (± SD ) が 95 ± 22 であったのに対し,アルミニウム除去輸液を投与した幼児 92 人では 98 ± 20 であった  ( p = 0.39 ).経静脈栄養輸液の投与期間が中央値を超えていて,しかも神経運動的障害を示さなかった幼児に関する計画的サブグループ分析では,標準輸液を投与した幼児 39 人およびアルミニウム除去輸液を投与した幼児 41 人の Bayley 精神発達指数の平均値はそれぞれ,92 ± 20 および 102 ± 17 であった ( p =  0.02 ).前者の幼児では,精神発達指数が 85 未満である可能性が有意に高く ( 39% 対 後者の 17%; p = 0.03 ),その後の教育的障害のリスクが増加した.神経運動障害を示さない幼児 157 人全員について,アルミニウム暴露の増加は精神発達指数の低下に関連し ( p = 0.03 ),標準輸液を投与した幼児では経静脈栄養 1 日ごとに補正ポイントが 1 ポイント低下した.

結 論

未熟児では,長期間のアルミニウムを含む経静脈栄養輸液により,神経学的発達障害が起る.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 1557 - 61. )