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January 23, 1997 Vol. 336 No. 4

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急性胆道膵炎に対する早期 ERCP および乳頭切開術と保存療法との比較
EARLY ERCP AND PAPILLOTOMY COMPARED WITH CONSERVATIVE TREATMENT FOR ACUTE BILIARY PANCREATITIS

U.R. FÖLSCH AND OTHERS

背景

閉塞性黄疸を認めない急性胆道膵炎患者の治療で早期内視鏡的逆行性胆道膵管造影法 ( ERCP ) と乳頭切開術の役割は明確でない.

方 法

われわれはプロスペクティブ多施設試験を実施して,患者 126 人を早期 ERCP (症状発現後 72 時間以内) に無作為割付けし,必要な場合には総胆管の胆石除去のために内視鏡的乳頭切開術を行い,患者 112 人を保存療法に割付けした.保存療法群では,胆道閉鎖または敗血症の徴候が認められれば 3 週間以内に ERCP を実施した.総死亡率,膵炎による死亡率,そして合併症を 2 群で比較した.

結 果

早期 ERCP は侵襲的治療群の患者 126 人中 121 人で成功した.患者 58 人では胆石を除去するために内視鏡的乳頭切開術を実施した;胆石の除去は 57 人において成功した.保存療法群では患者 112 人中 22 人に ERCP を実施した;胆石除去のための乳頭切開術は患者 13 人において成功した.侵襲的治療群 の患者 14 人と保存療法群の患者 7 人が 3 ヵ月以内に死亡し   ( p = 0.10 ) ; 侵襲的治療群の患者 10 人と保存療法群の患者 4 人が急性胆道膵炎のために死亡した ( p = 0.16 ).合併症の総発生率は 2 群で同程度であったが,侵襲的治療群の患者はより重度の合併症を示した.侵襲的治療群では呼吸不全の発生率が高く,保存療法群では黄疸の発生率が高かった.

結 論

閉塞性黄疸を認めない急性胆道膵炎患者では,早期 ERCP および乳頭切開術は有益でなかった.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 237 - 42. )