The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

February 6, 1997 Vol. 336 No. 6

成人発症の特発性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症-治療可能なタイプの男性不妊症
ADULT - ONSET IDIOPATHIC HYPOGONADOTROPIC HYPOGONADISM - A TREATABLE FORM OF MALE INFERTILITY

L.B. NACHTIGALL, P.A. BOEPPLE, F.P. PRALONG, AND W.F. CROWLEY, JR.

背景

ゴナドトロピン放出ホルモン ( GnRH ) 単独欠損症の男性では,典型的には青春期発育が見られない.われわれは,青春期以降に発症した成人発症の特発性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症について記述する.

方 法

正常な性的成熟,特発性不妊症,性機能障害,血清中低テストステロン濃度,そして頻回採血により黄体形成ホルモンの無拍動性分泌を認めた男性 10 人 (年齢,27 ~ 57 歳) を検査した.男性は全員,これ以外は正常な下垂体前葉ホルモン分泌およびトルコ鞍解剖所見を示した.われわれは,これらの男性における精液分析,睾丸容積,血清中テストステロン,インヒビン B,そしてゴナドトロピンの測定結果を,古典的 GnRH 欠損症男性 24 人と GnRH 補充療法の前および治療中で比較し,さらに同年齢の正常男性 29 人についても比較した.

結 果

成人発症 GnRH 欠損症男性の血清中ゴナドトロピン濃度は,拍動性 GnRH 投与の前でも投与中でも,古典的 GnRH 欠損症の男性の結果と同程度であった.しかし,古典的 GnRH 欠損症男性と比較すると,成人発症低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の男性は平均 (± SD ) 睾丸容積が大きく ( 18 ± 5 対 3 ± 2ml,p < 0.001 ),血清中テストステロン濃度 ( 78 ± 34 対 49 ± 20ng / dl [ 2.7 ± 1.2 対 1.7 ± 0.7nmol / l ],p = 0.004 ) および血清中インヒビン B 濃度 ( 119 ± 52 対 60 ± 21pg / ml,p < 0.001 ) が高かった.GnRH 治療は長期治療を受けた男性 5 人の性機能低下症を元に戻し,生殖能力を回復した.

結 論

男性における成人発症の低ゴナドトロピン性性腺機能低下症が明確な障害であるとの認識により,GnRH 欠損症のスペクトルが広がり,これが治療可能なタイプの男性不妊症とみなされる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 410 - 5. )