The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

April 12, 2001 Vol. 344 No. 15

頭頸部の扁平上皮癌の危険因子としてのヒト・パピローマウイルス感染
Human Papillomavirus Infection as a Risk Factor for Squamous-Cell Carcinoma of the Head and Neck

J. MORK AND OTHERS

背景

発癌性があるヒト・パピローマウイルス(HPV),とりわけ HPV 16 型(HPV-16)は,肛門生殖器の上皮癌の原因であり,また,頭頸部の上皮癌の原因ではないかと疑われている.

方 法

頭頸部癌と HPV の関係を調べるために,北欧諸国のコホートを対象としたコホート内症例対照研究を実施し,約 900,000 例の被験者から血清検体を採取した.そして,研究への組み入れから平均で 9.4 年目に頭頸部の扁平上皮癌が発症した 292 例とこれらにマッチした対照 1,568 例の,組み入れ時に採取した検体を用いて,HPV-16,HPV-18,HPV-33,および HPV-73 に対する抗体と,喫煙習慣の指標としてコチニンの濃度とを分析した.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法による HPV の DNA 分析を,この研究の癌患者の 160 例から採取した腫瘍組織で行った.

結 果

HPV-16 血清陽性対象者における頭頸部の扁平上皮癌のオッズ比は,コチニン濃度で補正した場合に 2.2(95%信頼区間,1.4 ~ 3.4)であった.他の HPV 型ではリスクの上昇は観察されなかった.PCR 法による分析では,口腔咽頭癌の 50%と舌癌の 14%において HPV-16 の DNA が検出された.

結 論

HPV-16 への感染は,頭頸部の扁平上皮癌の危険因子であるかもしれない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 344 : 1125 - 31. )