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August 14, 1997 Vol. 337 No. 7

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フィンランドにおける A 群連鎖球菌のエリスロマイシン耐性に及ぼすマクロライド系抗生物質消費量の変化の効果
THE EFFECT OF CHANGES IN THE CONSUMPTION OF MACROLIDE ANTIBIOTICS ON ERYTHROMYCIN RESISTANCE IN GROUP A STREPTOCOCCI IN FINLAND

H. SEPPÄALÄA AND OTHERS

背景

 1990 年代はじめに,フィンランドでは A 群連鎖球菌のエリスロマイシン耐性の増加を認めた.これに応じて,外来患者の抗生物質療法に関連する政策が変化し,外来患者の呼吸器および皮膚感染症に対して,マクロライド系抗生物質の使用を控えるよう呼びかける全国的な勧告が発布された.われわれは,フィンランド全土でのエリスロマイシン耐性のパターンに及ぼすこの政策の効果を調査した.

方 法

 1991 ~ 96 年のあいだに,咽頭の拭い液標本 (単離菌の 82% ) と膿サンプル ( 18% ) から単離した A 群連鎖球菌単離菌延べ 39,247 例,そして血液培養からの単離菌 290 例を,地域の微生物検査室で調べた.単離菌のエリスロマイシンに対する感受性は,ディスク拡散法またはスクリーニングプレート法に よって試験した.

結 果

 マクロライド系抗生物質の消費量は,1991 年の住民 1,000 人当り 2.40 定義 1 日量から 1992 年の 1.38 に減少し ( p = 0.007 ),試験期間中ほぼ低レベル値で持続した.消費量が変化した結果,咽頭拭い液標本および膿サンプルからの A 群連鎖球菌単離菌では,エリスロマイシン耐性の発生率が,1992 年の 16.5%から 1996 年の 8.6%へと着実に減少した ( 1992 年と比較した 1996 年のオッズ比,0.5; 95%信頼区間,0.4 ~ 0.5 ).

結 論

 フィンランドでは,外来患者治療に対するマクロライド系抗生物質の利用が全国的に減少した後,咽頭拭い液標本および膿サンプルから単離した A 群連鎖球菌でのエリスロマイシン耐性の発生率が有意に低下した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 441 - 6. )