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September 11, 1997 Vol. 337 No. 11

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長距離運搬トラック運転手の睡眠
THE SLEEP OF LONG-HAUL TRUCK DRIVERS

M.M. MITLER, J.C. MILLER, J.J. LIPSITZ, J.K. WALSH, AND C.D. WYLIE

背景

疲労と睡眠不足は,長距離運搬トラック運転手にとって重要な安全性問題であ る.

方 法

われわれは,業務として荷物を運ぶ 4 群の男性トラック運転手 20 人について 24 時間連続の電気生理モニターおよび動作のモニターを行った.4 種類の運転スケジュール,すなわち米国での二つ(毎日ほぼ同じ時間に出発する昼間の 10 時間運転 5 回,または毎日約 2 時間早く出発する夜間の 10 時間運転 5 回)とカナダでの二つ(毎夕ほぼ同じ時間に出発する深夜から朝にかけての 13 時間運転 4 回,または毎日 1 時間遅く出発する午後から夜間にかけての 13 時間運転 4 回)を比較した.

結 果

運転手は毎日平均で 5.18 時間ベッドで横になり,電気生理学的に確認した睡眠は 5 日間の試験で毎日 4.78 時間であった(範囲,13 時間の夜間スケジュールの運転手の睡眠時間 3.83 時間から 10 時間の昼間のスケジュールの運転手の 5.38 時間まで).これらの値を自己申告の平均(±SD)理想睡眠時間である毎日 7.1±1 時間と比較した.運転手 35 人(44%)では,仮眠によって平均で 0.45±0.31 時間の睡眠を得ていた.衝突またはその他の自動車災害は起らなかった.運転手 2 人では,ポリソムノグラフィーによって検出された診断未確定の睡眠時無呼吸を認めた.別の運転手 2 人は,脳波図によって,それぞれ運転中に段階 1 の睡眠を 1 回づつ認めた.運転手 45 人(56%)は,顔のビデオ記録の分析から判断して,運転中に少なくとも 1 回,6 分間の眠気が襲った;6 分間の記録 1,989 回中 1,067 回(54%)で眠そうな運転手が写っており,これに関係していたのはわずか運転手 8 人であった.

結 論

本試験における長距離運搬トラック運転手の睡眠は,仕事の覚醒状態に必要とされる睡眠時間より少ない.睡眠または睡眠状態にもっとも陥りやすい時間は,深夜と早朝である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 755 - 61. )