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November 4, 1999 Vol. 341 No. 19

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腰痛患者における徒手脊椎整復術と標準的治療との比較
A Comparison of Osteopathic Spinal Manipulation with Standard Care for Patients with Low Back Pain

G.B.J. ANDERSSON AND OTHERS

背景

慢性および亜慢性の背痛の患者に対する徒手整骨治療(すなわち徒手脊椎整復術)の効果は,ほとんどわかっておらず,このような患者に対して本治療法を行うことについては意見がわかれている.それにもかかわらず,このような徒手療法は,この患者群においてしばしば用いられる治療法の一つである.

方 法

背痛の持続が 3 週間以上 6 ヵ月未満の患者を組み入れた無作為比較試験を実施した.1,193 例の患者に対してスクリーニングを行った;そのうちの 178 例が本試験に適格であることが確認されたので,各治療群に無作為に割り付けた;その後,これらの患者の 23 例が試験から脱落した.患者には,1 種類以上の標準的な医学療法(72 例)または徒手脊椎整復術(83 例)のどちらかの治療が行われた.12 週間にわたる治療の結果を評価するために,Roland–Morris 質問票と Oswestry 質問票,疼痛に関する視覚アナログ尺度,および運動範囲と下脚伸展のまま床面から挙上できる範囲の測定など,各種の評価尺度を使用した.

結 果

12 週間の期間中に両群のどちらの患者にも改善が認められた.主要評価尺度のどれにおいても,2 群間に統計学的に有意な差は認められなかった.整骨治療群では,薬剤(鎮痛薬,抗炎症薬,および筋弛緩薬)の使用が有意に少なく(p<0.001),実施された理学療法も少なかった(0.2% 対 2.6%,p<0.05).両群とも 90%を超える患者がそれぞれの治療に満足していた.

結 論

徒手脊椎整復術と標準的医学療法の臨床成績は,亜急性の腰痛患者において同様の成績である.しかしながら,薬剤の使用に関しては標準療法で多くなっている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 341 : 1426 - 31. )