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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 6, 2025
Vol. 393 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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乳癌に対する胸壁照射後 10 年の生存
Chest-Wall Irradiation in Breast Cancer at 10 Years中間リスクの乳癌に対して,乳房切除後に胸壁照射を行った場合,胸壁照射を行わない場合と比較して 10 年全生存率は改善しなかった.
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尋常性乾癬に対する経口イコトロキンラ
Oral Icotrokinra for Plaque Psoriasis中等症~重症の尋常性乾癬において,経口イコトロキンラを投与した患者では,16 週の時点で 50~65%に皮疹消失効果が認められたのに対し,プラセボを投与した患者では 4~8%であった.有害事象の発現率は 2 群で同程度であった.
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肥満治療のための経口 GLP-1 受容体作動薬オルフォルグリプロン
Orforglipron, an Oral GLP-1 Receptor Agonist for Obesity Treatment肥満者を対象とした第 3 相無作為化試験で,経口グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬オルフォルグリプロンを使用した患者では,プラセボを使用した患者と比較して平均体重が有意に減少した.
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ラッサ熱ワクチンの安全性と免疫原性
Safety and Immunogenicity of Lassa Fever Vaccine米国とリベリアで行われた第 1 相試験で,複製能を有する組換え水疱性口内炎ウイルスベクターを用いたラッサ熱に対するワクチンは,安全性は許容できるものであり,広い範囲の用量で免疫原性を示した.
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HER2 変異陽性肺癌に対するセバベルチニブ
Sevabertinib in HER2-Mutant Lung Cancer進行 HER2 変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)において,セバベルチニブは抗腫瘍活性を示した.HER を標的とする抗体薬物複合体による治療歴のない患者では奏効割合は 64~71%であり,治療歴のある患者では 38%であった.
CLINICAL PRACTICE
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非癌性疼痛に対するオピオイドの処方中止
Opioid Deprescribing for Noncancer Painオピオイド使用のリスクが利益を上回る場合は,オピオイド処方の減量・中止が推奨される.個別化された患者中心の計画によって,段階的な減量,モニタリング,支援を行うことで,転帰が向上し,有害性を軽減することができる.
CLINICAL DECISIONS
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頸動脈ステント留置術と頸動脈内膜剝離術との比較
Carotid-Artery Stenting or Carotid Endarterectomy
有症状の頸動脈狭窄を有する女性に関するこの特集記事では,症例を提示し,外科的頸動脈内膜剝離術による治療を支持するエッセイと,経皮的頸動脈ステント留置術を支持するエッセイの 2 つを紹介している.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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甲状腺クリーゼにおける甲状腺腫,反跳脈,甲状腺雑音
Goiter, Bounding Pulses, and Thyroid Bruit in Thyroid Storm
グレーブス病(バセドウ病)の 20 歳男性が,2 時間前から続くせん妄で救急部を受診した.身体診察で,甲状腺腫,頸動脈の反跳脈,甲状腺雑音が認められた(動画で示す).
PERSPECTIVE ROUNDTABLE
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米国で健康の公平性を追求する
Pursuing Health Equity in the United States
このビデオ円卓会議では,多様性・公平性・包括性(DEI)イニシアチブと健康の公平性の追求とのあいだの相違と関連,および現代における健康の公平性を向上させるうえでの障壁について検討している.
NEJM QUICK TAKE
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早期乳癌に対する胸壁照射
Chest-Wall Irradiation in Early Breast Cancer
中間リスクの乳癌に対する,乳房切除術後の胸壁照射の利益は明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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尋常性乾癬に対する経口イコトロキンラ
Oral Icotrokinra for Plaque Psoriasis中等症~重症の尋常性乾癬には生物学的療法が非常に有効であるが,注射によってのみ投与が可能であり,現在利用できる経口療法は効果が低いことが多い.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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肥満に対する経口低分子 GLP-1 受容体作動薬
An Oral Small-Molecule GLP-1 Receptor Agonist for Obesityグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬は肥満の治療に非常に有効であるが,ほとんどが皮下注射で投与されているため,アクセスが制限される可能性がある.経口 GLP-1 受容体作動薬オルフォルグリプロンに関して,新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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ラッサ熱ワクチンの安全性と免疫原性
Safety and Immunogenicity of Lassa Fever Vaccineラッサ熱は世界的に流行する可能性がある.しかし,現在承認されているワクチンはない.rVSV ラッサ熱ワクチンが開発されたが,安全性と免疫原性に関するデータは少ない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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独占禁止政策 対 企業化
Antitrust Policy vs. Corporatization
Yashaswini Singh が,医療の急速な企業化の結果としての統合に対抗しうるものとして,独占禁止法の執行について論じている.



