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日本語アブストラクト

May 8, 1997 Vol. 336 No. 19

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1 型ヒト免疫不全ウイルス感染乳児におけるジドブジン,ジダノシン,およびネビラピン併用治療
COMBINATION TREATMENT WITH ZIDOVUDINE, DIDANOSINE, AND NEVIRAPINE IN INFANTS WITH HUMAN IMMUNODEFICIENCY VIRUS TYPE 1 INFECTION

K. LUZURIAGA AND OTHERS

背景

母親から感染した 1 型ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)感染乳児および小児では,単独の抗レトロウイルス剤による治療の有効性は限られている.われわれは,母親から感染した乳児の小グループにおいて,3 剤併用療法の安全性および有効性を調べた.

方 法

ジドブジン,ジダノシン,およびネビラピンを生後 2~16 ヵ月の乳児 8 人に併用経口投与した.HIV-1 RNA の血漿濃度連続測定,定量的血漿培養,および末梢血単核球の定量的培養によって抗レトロウイルス治療の有効性を調べた.

結 果

3 剤療法は,臨床的に重要な副作用もなく耐容性は良かった.HIV-1 RNA の血漿濃度は被験者 8 人中 7 人において,4 週間以内に 96%以上減少した(1.5 対数).6 ヵ月の試験期間中,HIV-1 の複製は,生後 2.5 ヵ月で治療を開始した乳児 2 人ではコントロールされていた.他の 6 人の乳児中 5 人では,RNA の血漿濃度は 0.5~1.5 対数減少した.

結 論

今後の観察が必要であるが,母親から感染した HIV-1 感染乳児では,ジドブジン,ジダノシン,およびネビラピンによる併用治療の耐容性もよく,HIV-1 に対して持続的な有効性を示した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 336 : 1343 - 9. )